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2024.01.18
トラネキサム酸で美容内服治療を始めたいという方の中にはその副作用や安全性が気になる方も多いのではないでしょうか?医薬品を服用する際には副作用を正しく理解することが大切です。特に他の医薬品との併用や長期服用による副作用などの知識を得ることでより安全に効果的に美肌治療が可能になります。そんなトラネキサム酸は果たして安全に服用できる薬なのか、副作用があるのか、服用の際の注意点など、現役の医師が丁寧に解説します!
目次
まず、代表的な副作用を5つ紹介します。
トラネキサム酸の主な副作用の一つは、血液の凝固を促進することです。これは、血栓症(血栓の形成)のリスクを増加させる可能性があることを意味します。特に、すでに血栓症の過去の歴史や動脈硬化、心疾患などのリスクを抱えている人は注意が必要です。
トラネキサム酸の摂取によって、腸の運動性が低下することが報告されています。このため、高用量での使用によって腸閉塞のリスクが高まる可能性があります。痛み、膨満感、吐き気、吐き気などがある場合は、医師に相談する必要があります。
トラネキサム酸の使用によって、吐き気や下痢などの胃腸の不快感が起こることがあります。これらの症状は通常は軽いので一時的なものですが、当面続く場合は医師に相談する必要があります。
一部の患者はトラネキサム酸を服用後に経験することがあります。これは比較的一般的な副作用であり、通常は軽度で一過性の物が多いです。しかし、重篤な場合や持続する場合は医師に報告する必要があります。
トラネキサム酸に対するアレルギー反応がまれに報告されています。発疹、かゆみ、顔や舌の腫れ、呼吸困難などのアレルギー症状が現れた場合は、すぐに医師にご相談ください。トラネキサム酸(トランサミン、TXA)は、出血を抑制する目的で広く使用される内服薬です。特に手術や出産後の出血、それから月経出血、さらに鼻血、歯科手術などでも使用されます。肝斑や肌の赤みに対して非常に有効性が高いことから、美容面でも注目されています。また、抗炎症作用を持つことから、口内炎や喉の痛み・腫れなどの症状にも処方されることがあります。上記の副作用は一部の患者に現れる可能性があります。しかし全ての患者に発生することはありません。医師が処方した用量と指示を守ることで、副作用のリスクを減らすことができます。
トラネキサム酸の内服によって血液凝固が促進し、血栓が形成される可能性があります。そのため、他の医薬品と一緒に服用する際にはいくつかの注意点があります。以下では、注意する必要がある医薬品の飲み合わせについて詳しく説明していきます。
ピルとの併用には注意が必要とされています。しかし、低用量ピルとトラネキサム酸を併用することは一般的には可能です。血栓症の発症リスクは通常、年間で1万人あたり1〜5人程度ですが、低用量ピルの服用により、その数値が3〜9人程度に上昇する程度です。したがって、低用量ピルを服用しても血栓症が発生する確率は非常に低いです。また、血栓症のリスクが非常に高い人にはピルを処方することができません。そのため過度な心配は不要です。
トロンビンを含む医薬品は主に止血剤として外科手術で使われています。そのため、同様に止血効果のあるトラネキサム酸と併用すると、血栓のリスクが高まる可能性があります。この薬は、胃の粘膜に直接作用して、小血管や毛細血管からの出血を止める効果があります。主に、胃の出血を抑えるために使用されます。また、内視鏡による処置の後にも処方されることがあります。さらに、食道や十二指腸の出血にも効果があります。血液を凝固させる酵素であるトロンビンの主な働きは、血液凝固物質である「フィブリン」の生成です。このフィブリンの生成により、血液が凝固しやすくなります。トロンビンは主に胃出血などで処方されるお薬です。併用を希望する場合は医師の指示に従ってください。
トラネキサム酸を長期間摂取しても、副作用は少ないとされています。実際、長期的に服用することによって以下のような効果が期待できます。
肝斑の色素沈着を抑制するために使用されます。ホルモンバランスの変化や紫外線曝露などの要因によって引き起こされる肌の色素沈着症が肝斑です。トラネキサム酸はメラニン産生を抑制し、肝斑の改善に寄与する可能性があります。
トラネキサム酸は、肝斑の再発を予防するために長期的に服用されることがあります。特に紫外線曝露の多い季節や環境下での使用により、色素沈着のリスクを低減することが期待されます。
肝斑の治療や予防には、トラネキサム酸の長期的な使用が必要となることがあります。個人の状態によっては、数か月から数年にわたって服用する必要があります。そのためコストがかかってしまうデメリットがあります。上記の通り、シミや肝斑を目立たせたくない方や、美白や美肌を保ちたい方には、継続的な摂取がおすすめです。トラネキサム酸を継続的に摂取する場合は、年齢、体質、症状に応じて服用量が異なることがあります。トラネキサム酸の長期服用には、一部の患者に副作用が現れる可能性があります。一般的な副作用には、消化器症状(胃痛、下痢、吐き気など)や頭痛、めまい、皮膚疾患などがあります。そのため服用の際は必ず医師の指示に従って用法と用量を守ってください。
1日750〜2,000mgを3〜4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。トランサミン添付文書【用法・用量】3.副作用より引用食品からトラネキサム酸を摂取することはできません。したがって内服薬を使用する必要があります。 ドラッグストアでもトラネキサム酸配合の市販薬を購入することができます。クリニックに行かずに手に入れることができる手軽さが魅力です。しかし市販品の場合、トラネキサム酸の最大配合量が医薬品のトラネキサム酸よりも少なく制限されています。トラネキサム酸の服用によって得られるシミや肝斑への美容効果を感じたい場合や、既にできてしまったシミを根本的に治療したい場合には、医薬品を正しく服用することが重要です。
これまでの研究において、トラネキサム酸の内服によって起こった重篤な副作用はほとんど報告されていません。副作用が発生するケースは非常に稀です。その割合は1%未満とされています。したがって、トラネキサム酸の安全性は高いと言えます。しかし、副作用が全く起きないわけではありません。あくまでも医薬品ですので、必ず医師の指示に従い正しく服用しましょう。
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作成:デジタルクリニックグループ医師
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