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2025.06.17

乾燥とニキビ肌の関係性 | 原因や種類、治し方や保湿方法を解説

「乾燥肌なのにニキビがブツブツしてる…」と悩んでいませんか?

脂性肌の人に多いと思われがちなニキビですが、実は乾燥肌の人にも起こりやすい肌トラブルです。特に大人になってからのニキビ肌は、肌の乾燥が大きな原因となっているケースも少なくありません。

この記事では、乾燥とニキビ肌の関係性や、原因、治し方、保湿方法などをわかりやすく解説します。乾燥によるニキビ肌に悩まないために、正しい知識とケア方法を身につけましょう。

乾燥でニキビ肌になる?

ニキビ肌というと、皮脂の分泌が多い脂性肌に起こるイメージが強いですが、実は乾燥肌でもニキビは発生します。(参考1)特に大人ニキビは思春期ニキビよりも乾燥が大きく関わっていることがあります。乾燥によって肌のバリア機能が低下し、逆に皮脂が過剰に分泌されたり、毛穴の詰まりが起こったりすることでニキビができやすくなるのです。(参考1)

乾燥によるニキビを防ぐには、スキンケアの工夫だけでなく、ニキビができる仕組みをきちんと理解しておくことが大切です。

乾燥でニキビ肌になってしまう原因

乾燥によってニキビ肌になる主な原因は、皮脂の過剰分泌です。(参考1)通常、皮脂は肌を保護する役割を果たしますが、乾燥状態が続くと、肌はうるおいを保とうとして皮脂を余分に分泌しようとします。この皮脂が毛穴に詰まり、そこに古い角質や汚れが加わると、ニキビができやすくなります。

また、乾燥によって肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れることも大きな要因です。(参考1)肌にできる古い角質は通常、ターンオーバーによって自然に剥がれ落ちますが、乾燥肌では角質が残りやすくなり、それが毛穴に詰まってニキビを引き起こすことがあります。

大人の肌は思春期に比べて皮脂の分泌は落ち着くものの、水分量も減少しやすく、乾燥しやすくなります。そのため、肌の乾燥が進むことで、結果的に皮脂の分泌や古い角質が増加し、毛穴の詰まりや炎症といったニキビにつながるのです。つまり、乾燥はニキビの直接的な原因というより、ニキビができやすい肌状態を作り出す間接的な要因といえます。

乾燥によってできるニキビの種類

乾燥が原因となってできるニキビは、症状の進行段階に応じて次の4つに分類されます。(参考2)

  • 白ニキビ

ニキビの初期段階で、毛穴に皮脂や古い角質が詰まって白っぽく見える状態です。炎症はまだ起きておらず、見た目は小さな白い粒状になっています。ケアを怠らなければ比較的簡単に改善が期待できます。

  • 黒ニキビ

白ニキビが進行し、毛穴の開口部に詰まった皮脂が空気に触れて酸化することで黒く変色した状態です。黒ニキビもまだ炎症は起こっていませんが、放置すると次の段階に進行するリスクがあります。

  • 赤ニキビ

皮脂や古い角質が詰まった毛穴の中でアクネ菌(ニキビの原因菌)が増殖し、炎症が起きた状態です。肌が赤く腫れ、触ると痛みを感じることもあります。この段階では早めの対処が必要で、放置するとさらに悪化する恐れがあります。

  • 黄ニキビ

赤ニキビがさらに進行し、毛穴の中で膿がたまった状態です。黄色く盛り上がった見た目になり、無理に潰すと跡が残る可能性が高くなります。自己処理は避け、医師に相談するのが望ましいでしょう。

乾燥によるニキビ肌を治すためには、これらの段階を理解し、自分のニキビの状態に合った治療やケアを行うことが大切です。

乾燥によるニキビ肌の治し方

乾燥によってできたニキビ肌を改善するには、毎日の洗顔や生活習慣の見直し、薬物療法などを組み合わせて行うことが大切です。(参考1)肌の状態やニキビの進行度に応じて、ニキビ治療と以下のようなケアを併用することで、より効果的に対処できます。

  • 適切な洗顔

乾燥によるニキビ肌の改善には、やさしく丁寧な洗顔が欠かせません。(参考1)まず、クレンジングでメイクや皮脂の汚れをしっかり落とした後、泡立てた洗顔料で1日2回、肌をこすらず優しく洗います。洗顔料は乾燥肌や敏感肌用の、低刺激タイプを選ぶのがおすすめです。洗顔後は肌が乾燥しやすいため、必ず化粧水や乳液、美容クリームなどで保湿ケアを行いましょう。

  • 生活習慣の見直し

肌の調子を整えるには、内側からのケアも重要です。バランスの取れた食事を1日3食摂りましょう。(参考1)特に野菜や果実に含まれるビタミンCは、肌のバリア機能を高め、乾燥を抑える効果が期待できます。(参考3)

また、睡眠不足や慢性的なストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂分泌や肌のターンオーバーに悪影響を与えます。(参考1)十分な睡眠を確保し、ストレスをためこまない生活を心がけることが、ニキビ予防にもつながります。

  • 紫外線対策

肌の乾燥によるニキビを防ぐためには、紫外線対策も欠かせません。(参考1)外出時には日焼け止めをしっかり塗り、肌を紫外線から守りましょう。帽子や長袖などで肌の露出を控えることも効果的です。

  • 薬物療法

赤ニキビや膿を伴う黄ニキビなど、炎症を起こしている場合は、薬物療法が効果的です。主に用いられるのは以下の3つです。(参考1)

  • アダパレン:皮脂や古い角質が毛穴に詰まるのを防ぐ外用薬。
  • 過酸化ベンゾイル:アクネ菌を殺菌して増殖を抑え、毛穴の詰まりを防ぐ外用薬。
  • クリンダマイシン:アクネ菌に直接作用する抗生物質(内服薬・外用薬)。

これらは単剤として使われるほか、症状に応じて配合剤として処方されることもあります。

  • 面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)

毛穴にたまった皮脂や膿を、専用の器具で押し出す処置です。(参考1)自分で行うと肌を傷つけて悪化する可能性があるため、必ず医師の管理下で行う必要があります。炎症を悪化させず、ニキビ跡を残しにくくするための治療法のひとつです。

そのほか、皮膚の角質を剥がしてターンオーバーを促進する「ケミカルピーリング(自費診療)」も乾燥によるニキビに有効な場合があります。(参考1)状態に応じて医師と相談しながら、適切な治療を選択しましょう。

ニキビの効果的な治療法は以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

「ニキビの治し方 | 薬を使った治し方やセルフケア方法を詳しく解説」はこちらから

乾燥肌ニキビの保湿方法

乾燥肌でニキビが気になる場合は、スキンケアの基本である「保湿」を正しく行うことが大切です。(参考1)乾燥は皮脂の過剰分泌を引き起こし、ニキビ悪化につながるため、保湿で肌のバランスを整えることが、予防と改善のポイントになります。以下に具体的な方法を解説します。

  • 洗顔後は早めに化粧水をつける

洗顔後の肌は水分が急激に失われやすいため、すぐに保湿を始めることが重要です。(参考1)洗顔後はやさしくタオルで水気を拭き取り、両手で顔を包み込むように化粧水をなじませましょう。ニキビ部分には刺激を与えないように、こすらず丁寧に浸透させるような感覚で使うのがポイントです。

  • 乳液で潤いをキープする

化粧水のあとには乳液を使って、水分の蒸発を防ぎましょう。油分を含む乳液は、ニキビを悪化させるのではと心配されることもありますが、乾燥肌にとっては潤いを保つのに不可欠です。気になる方は、ノンコメドジェニックやハイポコメドジェニックの表示がされたベタつかないものを選ぶと安心です。(参考1)

肌を乾燥させないための正しい保湿は、ニキビの予防・改善の基本です。毎日の丁寧なスキンケアで、肌のバリア機能を整えていきましょう。

まとめ

肌の乾燥はバリア機能を低下させ、皮脂の過剰分泌や毛穴詰まりを引き起こすことで、ニキビ肌ができやすい状態をつくります。特に大人ニキビは乾燥が大きな原因となっていることも多く、正しいスキンケアと生活習慣の見直しが大切です。

やさしい洗顔と十分な保湿を心がけ、肌のうるおいバランスを整えることが予防と改善の鍵となります。状態が悪化した場合は、早めに医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。

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参考文献

(参考1)公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A:にきび」

(参考2)日本痤瘡研究会「ニキビQ&A」

(参考3)Juliet M Pullar , Anitra C Carr , Margreet C M Vissers:The Roles of Vitamin C in Skin Health. Nutrients. 2017,9(8), 866.