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肥満症とは | 肥満やメタボとの違いや原因、治療方法を解説

肥満症とは | 肥満やメタボとの違いや原因、治療方法を解説

肥満症に関する悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。肥満症や肥満はさまざまな原因によって起こりますが、放っておくと健康障害につながる可能性もあります。
本記事では肥満症の原因や治療法を紹介します。一括りにされがちな肥満症や肥満、メタボリックシンドロームの違いも解説しているので、体重や体型にお悩みの方はぜひご覧ください。

肥満症と肥満、メタボの違い

肥満症や肥満、メタボリックシンドロームは太っている状態の総称と考えている方もいるかもしれませんが、実際には明確な違いがあります。
まずは肥満症・肥満・メタボリックシンドロームの違いを理解していきましょう。

肥満症

肥満症とは、BMIが25以上かつ肥満による合併症が1つ以上または内臓脂肪の蓄積がある状態を指します。
BMI(ボディマス指数)とは、体重(kg)を身長(m)の2乗で割って算出される体格を表す指標です。

肥満症の診断項目として用いられる合併症

  • 2型糖尿病や耐糖能異常
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 高尿酸血症・痛風
  • 冠動脈疾患
  • 脳梗塞・脳血栓症・一過性脳虚血発作(TIA)
  • 脂肪肝
  • 月経異常・不妊
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
  • 変形性関節症・変形性脊椎症
  • 肥満関連腎臓病

BMIが25以上で、かつ肥満による疾病を持っている場合を肥満症と呼び、ただBMIが高いだけでは肥満症には該当しません

肥満

肥満は脂肪が過剰に蓄積されて体重が重い状態を指します。日本肥満学会では、

  • BMI25以上を肥満
  • BMI35以上を高度肥満

と分類しています。

肥満の種類

  • 皮下脂肪型肥満:皮下組織に脂肪が蓄積。若い女性に多い。
  • 内臓脂肪型肥満:内臓周囲に脂肪が蓄積。男性や中高年の女性に多い。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームは内臓脂肪蓄積によって、以下の2つ以上が基準値を超えた状態を指します。

項目基準値
腹囲(男性)85cm以上
腹囲(女性)90cm以上
血圧収縮期130mmHg以上 / 拡張期85mmHg以上
血糖空腹時血糖値110mg/dl以上
血清脂質中性脂肪150mg/dl以上 or HDLコレステロール40mg/dl未満

メタボリックシンドロームは心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高めるため、内臓脂肪を減らすことが重要です。

肥満症の原因

肥満症を引き起こす原因には以下が考えられます。

  • 皮下脂肪と内臓脂肪
  • 社会や環境の影響
  • 遺伝子による影響

皮下脂肪と内臓脂肪

皮下脂肪は体重増加の原因になりますが、生活習慣病とは直結しません

一方で内臓脂肪は生活習慣病のリスクを高めるため、早めの対策が必要です。

社会や環境による影響

以下の要因が肥満症を引き起こすことがあります。

  • 運動不足(車・電車の普及など)
  • 高カロリー食品の増加(コンビニ・ファストフード)
  • ストレス(仕事・人間関係)

遺伝子による影響

消化や代謝には個人差があり、遺伝的に脂肪がつきやすい体質の方もいます。

肥満症の治療方法

生活習慣の改善

  • 食事療法:野菜やタンパク質を多く摂り、間食を控える
  • 運動療法:ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動

医療ダイエット

GLP-1受容体作動薬を使用した治療では、食欲を抑えることで肥満症の改善が期待できます。

まとめ

肥満症は、BMIが25以上で、肥満による合併症がある場合に診断されます。
放置すると生活習慣病のリスクが高まるため、生活習慣の改善や医療ダイエットの活用が有効です。
肥満症にお悩みの方は、合併症を引き起こす前に医療機関へ相談しましょう。

【参考文献】
e-ヘルスネット(厚生労働省)「肥満と健康」
e-ヘルスネット(厚生労働省)「肥満と肥満症」
e-ヘルスネット(厚生労働省)「BMI」
e-ヘルスネット(厚生労働省)「メタボリックシンドローム」 
一般社団法人 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」
一般社団法人 日本肥満学会「あなたの肥満、治療が必要な「肥満症」かも!?」