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2024.01.25
今回は、アフターピルの効果を解説します。そして、アフターピルの種類や仕組み、副作用も解説します。いざアフターピルを利用するときに、初めてだと焦って十分効果を理解せず服用する場合もあります。そうなる前に、アフターピルについてしっかり理解していきましょう。
目次
アフターピルとは緊急避妊薬のことです。次のような時に使用します。
しかしながら、アフターピルを服用しても避妊に成功する確立は80-95%ほどです。
アフターピルとしてよく処方されているのは3種類あります。
レボノルゲストレル法は、レボノルゲストレル錠というお薬を1錠服用する方法です。性行為を行った後、72時間以内にレボノルゲストレル錠というお薬を1錠服用することで、避妊成功率は約95%と言われています。緊急避妊薬として日本で認められており、国内で最も主流な緊急避妊方法です。副作用として、頭痛やめまい、倦怠感などがあげられますが、ヤッぺ法に比べると、副作用は少ないと言えます。
ウリプリスタール法は、エラワンというお薬を1錠服用する方法です。レボノルゲストレル法よりも効果が高く、性行為後120時間以内にエラワンというお薬を1錠服用することで、避妊成功率は約98%と言われています。日本国内では未承認薬ですが、海外では主流の緊急避妊方法です。副作用として、頭痛やめまい、倦怠感などがあげられますが、ヤッぺ法に比べると、副作用は少ないと言えます。
ヤッぺ法は、中用量ピルのプラノバールというお薬を合計4錠2階に分けて服用する方法です。性行為を行った後、72時間以内にプラノバールというお薬を2錠服用し、その12時間後にさらに2錠服用することで、避妊成功率は約30%と言われています。性行為から24時間以内に服用することで避妊成功率は77%まで上昇しますが、48時間以内の服用だと36%まで低下してしまいます。よって性行為後なるべく早く服用する必要があります。エストロゲンという成分を多く配合しているため、服用すると吐き気や嘔吐につながる場合があります。ヤッぺ法は1970年代から使用されておりますが、現在は新薬の発明により他の方法よりも効果が低いため、女性が他の方法を利用できない場合を除き、もはや推奨されておりません。
アフターピルを服用することで避妊効果が得られますが、そもそもなぜ薬を飲むだけで妊娠を防ぐことができるのでしょうか?アフターピルは、・排卵の抑制・受精卵が着床するのを阻害これらの2つの効果から避妊できる仕組みになっています。
妊娠が成立するためには、射精→排卵→受精→子宮内への移動→着床、というプロセスが必要となっています。アフターピルに含まれるホルモン(主にプロゲステロンまたはレボノルゲストレル)は、卵巣からの卵子の排卵を遅らせたり阻害する効果があります。これにより、受精可能な卵子が卵巣から放出されるのを防ぎ、受精の機会を減少させます。
アフターピルのホルモン(主にプロゲステロンまたはレボノルゲストレル)は、子宮内膜の厚さや構造を変化させる効果があります。これにより、受精卵が子宮内で適切に着床できる可能性を低減させます。着床が難しくなることで、妊娠の確率が低くなります。妊娠までのプロセスにおける”受精”とは、精子と卵子が卵管で結合することを指します。これが起こるのは、性行為後数時間から数日以内です。精子が生存できる期間は数日から1週間程度であり、この期間に受精する可能性があります。性行為後72時間以内にアフターピルを服用する必要があるのはこのためです。アフターピルを服用することによる避妊効果は、出来るだけ性行為後すぐの服用、そしてアフターピルに含まれるホルモンによって、妊娠までのプロセスを阻害することで得られます。アフターピルを服用後、生理が来たときに避妊に成功したと言えます。また、服用後3~10日以内に消退出血が見られた場合にも避妊に成功したと言えます。消退出血とは、排卵や着床を防いだ結果、一時的に子宮内に滞留していた血液や組織が排出されている状態で、少量の出血が2~3日ほど続きます。しかしながら、消退出血は不正出血との見分けが難しいため、自己判断で済ませず、妊娠検査薬の使用や医療機関の受診をしてください。
アフターピルは、正しく服用することで妊娠の可能性を低くすることができます。その一方で、正しく服用できなかったとき、アフターピルの効果が発揮されません。その原因は主に・性行為後、120時間以上経過してから服用した・服用後、2時間以内に吐き戻してしまったの2つがあげられます。
性行為後、120時間以上経過してからアフターピルを服用したときの避妊効果に関するデータはありません。アフターピルは、性行為後なるべく早く服用することでより効果が見られます。
アフターピルの副作用によって吐き気を催し、薬が吸収される前に嘔吐してしまうと、効果が見られない可能性が高まります。薬の成分が体に吸収されるまで、およそ2時間かかります。吐き気を催しても、2時間は嘔吐しないように注意してください。もし2時間以内に吐き戻してしまった場合には、再度アフターピルを服用する必要がありますので、出来るだけ早く医療機関に連絡しましょう。
アフターピルの副作用について解説します。近年使われているアフターピルは副作用が抑えられていますが、全くないわけではありません。
よく見られる副作用は次の通りです。
この中でも特に気を付けるべきは、吐き気と嘔吐です。先に述べた通り、アフターピルを服用後2時間以内に嘔吐してしまうと、アフターピルの効果が発揮されない場合があります。もし心配であれば、市販の酔い止めや、医療機関に処方された吐き気止めを服用しましょう。アフターピルの服用後、おなかが緩くなってしまい下痢に見舞われることもありますが、アフターピルは胃や小腸で吸収されているため、効果に問題はありません。
つらい副作用が、いつまで続くのか不安に思う人もいるでしょう。しかし、通常副作用は24時間以内には収まります。先に述べた副作用は一時的なもので、一日安静にすることで症状は落ち着くことがほとんどです。また、副作用は、アフターピルを服用後の数時間で感じる方が多く、24時間以上経過しても副作用が見られなければ、その後も副作用が出る可能性は低いので、ご安心ください。もし副作用の症状が強くつらい場合には医療機関に相談・受診しましょう。
アフターピルは、薬局などで市販薬としての取り扱いはしておらず、医師の処方がなければ購入することはできません。海外の通販サイトなどでも販売されていますが、偽物のこともあり、体に異変があった場合にも自己責任となってしまいます。通販だと安価で手軽に手に入れることができますが、安全に使用するためにも、医師から処方してもらうようにしましょう。
アフターピルは早く正しく服用することで避妊効果が十分に期待できますので、速やかに産婦人科やクリニックに相談しましょう。しかしそれでも、「対面で処方してもらうのは恥ずかしい…」「早く病院に行きたいのに開いていない…」という悩みを持つ方もいることでしょう。そのような場合は、オンライン診療で医師に相談してみるのも一つです。オンライン診療では、事前予約可能で夜も診療可能な病院が多く存在します。デジタルクリニックグループも、オンラインで24時間365日診療が可能です。まずは相談だけしたいという方もお気軽にお申し込みください。
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作成:デジタルクリニックグループ医師
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