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2025.05.17

唇のニキビはなぜできる?原因や治し方、口唇ヘルペスについても解説

唇のまわりにできたできもの、ニキビだと思って放っていませんか?

唇の近くにできる吹き出物には、実はニキビ以外にも「口唇ヘルペス」など、別の原因が隠れていることがあります。この記事では、唇にニキビができる原因や治療法、日常生活での対策方法に加え、口唇ヘルペスとの見分け方についてもわかりやすく解説します。

唇にニキビができる原因

唇の周りにニキビが出来ることがあります。特に大人になってからできる「大人ニキビ」は、顎や口まわりに出やすい傾向があります(参考1)。唇まわりのニキビは、次のような要因で起こりやすくなります(参考2)。

 

  • 毛穴に汚れや皮脂がたまっている

肌の表面にある毛穴が皮脂や古い角質でふさがれると、内部に皮脂がたまり炎症が起きやすくなります(参考2)。唇の近くは、食べ物やメイクの汚れがつきやすいため、詰まりやすい部位のひとつです。

  • ホルモンの変化で皮脂が増える

ホルモンバランスの乱れは、皮脂の分泌量に影響を与えます(参考2)。特に睡眠不足や不規則な生活、月経前などは、皮脂が過剰になりやすく、ニキビができやすくなります。

  • ストレスが肌の調子を乱す

強いストレスを感じると、自律神経やホルモンのバランスが崩れ、肌のバリア機能が低下します(参考2、3)。その結果、炎症を起こしやすくなり、ニキビができやすくなります。

一般的なニキビの原因を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「ニキビの原因 | 思春期ニキビと大人ニキビの違いや治し方を解説」の記事はこちらから

唇のニキビの治し方

唇の周りやふちに出来るニキビの治療法として、主にアダパレンや過酸化ベンゾイルなどの薬や漢方薬などが挙げられます(参考2)。それぞれの詳細は以下の通りです(参考2)。

  • を整える塗り薬

ニキビの治療薬として、よく使われるのがアダパレンや過酸化ベンゾイルといった塗り薬です。アダパレンは毛穴の詰まりを改善する作用が期待でき、過酸化ベンゾイルは毛穴の詰まりだけでなく、ニキビの原因となるアクネ菌にも治療効果が期待できます(参考2)。

これらは単独でも使えますが、両成分が最初から配合された薬もあり、赤く腫れたニキビや化膿したニキビに向いています。

  • 炎症が強い時は抗生物質

ニキビの炎症が強い場合には、抗生物質を使って赤みや腫れをおさえる治療を行うこともあります。

ただし、抗生物質は使い続けると効きづらくなることがあるため、落ち着いてきたら他の薬に切り替えるのが推奨されます(参考2)。

  • 面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)

皮膚科では、詰まった皮脂を専用の器具で取り除く処置「面皰圧出」が行われることがあります(参考2)。無理に自分の手で潰すよりも、炎症を抑えて治りも早くなる可能性が高いです。

  • ケミカルピーリング

保険適用外になりますが、「ケミカルピーリング」で古い角質をやさしく取り除き、毛穴づまりの予防や肌のターンオーバーの改善を図る方法もあります(参考2)。

ニキビの治療方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

「ニキビの治し方 | 薬を使った治し方やセルフケア方法を詳しく解説」の記事はこちらから

唇のニキビの対策方法

唇の周りにできるニキビへの対策方法は主に以下の通りです(参考2)。

  • 顔は1日2回

ニキビを防ぐには肌を清潔に保つことが大切ですが、洗いすぎはかえって逆効果となる場合があります。洗顔は朝と夜の1日2回を目安に、洗顔料をよく泡立てて、やさしくなでるように洗ってください(参考2)。力を入れてこすったり、何度も洗顔したりすると、肌に必要な皮脂やうるおいまで失われ、炎症やニキビの悪化につながるおそれがあります。

  • メイク用品やリップ製品を見直す

使用している口紅やリップクリーム、ファンデーションなどがニキビの原因となっている場合もあります。特に油分が多いものや、刺激の強い成分を含む製品には注意が必要です。「ノンコメドジェニック」と記載されている製品の使用がおすすめです。

  • ニキビには触れない・つぶさない

ニキビを指で触ったり、つぶしたりすると、細菌が入り込んで炎症がひどくなる可能性があります。また、傷あとが残る原因にもなります。気になる場合は一度受診して、皮膚科で適切な処置を受けましょう。

  • ストレスや睡眠不足を避ける

ホルモンバランスの乱れは皮脂の分泌に影響を与え、ニキビができやすくなります。睡眠不足や過度なストレスはホルモンの調整機能を乱す原因になりますので、規則正しい生活と心身のリラックスを心がけましょう。

「ニキビ 対策」内部リンク

唇自体にニキビは出来ない?

唇のまわりやふちにニキビができるのはよくあることですが、唇そのもの、つまり赤い部分には基本的にニキビはできないと考えられます。なぜなら、ニキビが出来るもとである「毛穴」や「皮脂腺」が唇にはほとんど存在しないためです(参考4)。

口唇ヘルペスの可能性も?

唇の上やまわりに、小さな水ぶくれのようなものができてチクチク・ピリピリと痛む場合、それは「口唇ヘルペス」の可能性があります(参考2)。

この症状は「単純ヘルペスウイルス(HSV-1)」が原因で、一度感染すると体の中にウイルスが潜伏します。ストレスや疲れ、風邪などで免疫力が落ちると、再びウイルスが活動を始めて、唇やその周囲に症状が出てきます。

ニキビと口唇ヘルペスの見分け方

唇やそのまわりに「できもの」ができたとき、それがニキビか口唇ヘルペスかで、対処法が変わります。それぞれの特徴を知っておくことが大切です。

ニキビは、毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌によって発生し、赤く盛り上がったり、膿がたまることもあります(参考2)。

一方、口唇ヘルペスはウイルスによるもので、かゆみやピリピリするような痛みを感じたあと、やがて小さな水ぶくれがいくつも集まるようにあらわれます(参考2)。

見分けがつきにくい場合もありますので、迷ったときは、皮膚科を受診して確認しましょう。

まとめ

唇にできるできものは、皮脂の詰まりやホルモンバランスの乱れによるニキビのほか、ウイルスによる口唇ヘルペスなど、原因はさまざまです。治療薬やスキンケアを適切に選び、清潔を保ちながらも刺激を避けることが大切です。見分けがつかない場合や、繰り返す症状があるときは、早めに皮膚科を受診しましょう。正しい対処で、再発も予防できる可能性が高まります。

唇にできたニキビ、どうすればいい?

「唇のまわりにニキビのようなできものができたけど、これって本当にニキビなの?」

「病院に行きたいけど、平日は仕事で時間がない…」

そんなお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

唇にできたできものは、ニキビのほかにも、ヘルペスなど別の疾患の可能性もあります。正しい診断と適切な治療を受けるには、医師への相談が大切です。

また、デジタルクリニックグループでは、オンラインで24時間365日診療が可能です。唇のできものに悩んでいる方は、早めの受診がおすすめです。

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参考文献

(参考1)20歳代女性の痤瘡と痤瘡瘢痕の実態調査

(参考2)日本皮膚科学会

(参考3)ニキビ(痤瘡)と心理的ストレスとの関連性を科学的に証明 〜ストレスマーカーとしてのニキビ病巣部毛包内ノルメタネフリンの同定〜|プレスリリース

(参考4)ニキビの発症メカニズム,治療,予防 林伸和