fbpx
便秘による発熱 | 原因や対処方法、便秘薬について詳しく解説

2025.05.18

便秘による発熱 | 原因や対処方法、便秘薬について詳しく解説

「便秘で熱が出るなんて…」と驚く方もいるかもしれません。実は、便秘の際に高熱を伴うケースもあります。そこには見過ごせない疾患が隠れていることも。この記事では、なぜ便秘で発熱が引き起こされるのかその理由や対処法、適切な便秘薬の選び方まで、詳しく解説します。

便秘によって熱が出る原因

便秘時に発熱を伴う場合、腸閉塞や大腸の潰瘍・穿孔、クローン病などの病気が原因である可能性があります(参考1)。

熱が出てしまった時の対処方法

便秘に発熱を伴う場合は、自己療法で対処するのは危険です。速やかな受診が重要となります(参考1)。大腸内視鏡やCT、血液検査などを行って、原因を追求するのが一般的です(参考2)。

便秘の代表的な消化器の疾患

便秘を引き起こす消化器疾患としては、慢性便秘症や潰瘍性大腸炎、前述した腸閉塞、クローン病、大腸がんなどが挙げられます(参考2、3、4)。

便秘とはどんな状態?

便秘とは、排便のリズムや量が乱れ、本来体の外に出るべき便が、十分に、そして快適に排出できない状態を指します(参考5)。「出にくい」「出てもスッキリしない」「何日も出ていない」といった状態が続く場合は、便秘の可能性があります。

便秘の解消方法

便秘の解消方法としては、以下の方法が推奨されます(参考2)。

  • 食事療法

食物繊維の摂取量が少ない場合は、食物繊維を十分に摂取することで便秘の改善に効果が期待できます。

さらに、食物繊維を十分(25g程度)摂取した上で、水分を2L摂取すると、便秘の改善に効果が期待できると考えられています(参考2)。

また、キウイやプルーンを摂取するのもおすすめです。特にキウイは腸管内の水分を増やし、腸管の蠕動運動を活発にする可能性があります。

  • 運動療法

ウォーキングなどの有酸素運動は便秘の改善効果が期待できます。

また、お腹のマッサージ(腹壁マッサージ)も便秘の改善に役立つとされています。特に、1日15分、週5回の実施が効果的だったという報告もあります(参考6)。方法としては、おへそを中心にして「の」の字を書くように右回りに押していくのが一般的です。

  • プロバイオティクス

プロバイオティクスとは、十分な量を摂取することで体に良い働きをする微生物のことです。乳酸菌飲料やヨーグルトなどに含まれるプロバイオティクスの一部は、便秘の改善にも効果が期待できるとされています(参考7、8)。

「便秘の解消方法 | 日々できることや便秘の種類を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘の治療に使用される薬

便秘の改善に用いられる薬剤は主に以下の通りです(参考2)。

  • 浸透圧性下剤

便をやわらかくして排便しやすくする薬です。刺激が少なく、比較的安全とされています。特に便が固くて出にくい方に向いています。

  • 上皮機能変容薬

腸管内の水分分泌を増加させることで、排便の促進効果が期待できます。長期間使っても効果が落ちにくいのが特徴です。

  • 胆汁酸トランスポーター阻害薬

胆汁酸という成分の再吸収を抑えることで、腸内の水分を増やし、腸の動きを促します。

  • 漢方薬

体質に合わせて使われる自然由来の薬です。

  • 刺激性下剤

腸を直接刺激して、便意を促す効果が期待できます。即効性がありますが、長く使い続けると腸の働きが弱くなる可能性があるため、必要なときだけ使うのがおすすめです。

「便秘治療に使われる薬 | 服用方法や選ぶ時に注意するべきことを解説」の記事はこちらから

まとめ

便秘に発熱を伴う場合には要注意です。重大な疾患が隠れている可能性もあり、早期の受診と適切な治療が重要です。日常生活の見直しや食事、運動、薬の活用も大切ですが、自己判断で対処せず、必要に応じて医療機関に相談することが、安心・安全な健康維持につながります。

便秘による発熱が心配なときは?

便秘に加えて発熱がある場合、単なる便秘ではなく、重大な病気が隠れている可能性もあります。

「お腹が張っていてつらいのに熱もある…」

「どこに相談すればいいのかわからない…」

そんな不安を感じている方は、早めの受診が大切です。

デジタルクリニックグループでは、24時間365日、オンラインで医師に相談が可能です。体調が悪くて移動がつらいときでも、自宅から診察が受けられます。気になる症状がある方は、早めに相談しましょう。

オンライン診療をご希望の方は、下記からご予約ください。

オンライン診療はこちらから

参考文献

(参考1)日本臨床内科医会

(参考2)便秘について-便秘治療の進歩 市川雪

(参考3)便通異常症診療ガイドライン 2023 慢性便秘症

(参考4)慢性便秘症:日経メディカル

(参考5)慢性便秘の定義と分類 尾高建夫

(参考6)Lämás K, Graneheim UH, Jacobsson C. Experiences of abdominal massage for constipation. Journal of clinical nursing. 2012; 21 (5-6): 757-765.

(参考7)Ozaki K, Maruo T, Kosaka H, et al. The effects of fermented milk containing Lactococcus lactis subsp. cremo-ris FC on defaecation in healthy young Japanese women: a double-blind, placebo-controlled study. International journal of food sciences and nutrition. 2018; 69(6): 762-769.

(参考8)Sakai T, Makino H, Ishikawa E, et al. Fermented milk containing Lactobacillus casei strain Shirota reduces incidence of hard or lumpy stools in healthy population. International journal of food sciences and nutrition. 2011;

62(4):423-430.