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2025.04.20

ニキビの原因 | 思春期ニキビと大人ニキビの違いや治し方を解説

「ニキビの原因を知って、キレイに治したい。」とお悩みではありませんか?

思春期から青年期にかけてなりやすいニキビですが、20代や30代になってもつづいたり、大人ニキビとして悩まされるケースも少なくありません。

思春期ニキビと大人ニキビの原因は異なるため、それぞれに合うニキビケアをおこなわないと、でこぼこの「ニキビ痕」になる可能性があります。

今回は「ニキビの原因」や「思春期ニキビと大人ニキビの違いや治し方」を解説するので、ニキビを改善する手助けにしてください。

思春期ニキビと大人ニキビの原因

ニキビは大きくわけると2つのタイプがあります。10代にできる「思春期ニキビ」と成人によくみられる「大人ニキビ」です。

どちらも医学的に違いはありませんが、ニキビをキレイに治すにはそれぞれの原因や適したケア方法を理解する必要があります。

下記では思春期ニキビと大人ニキビの原因をそれぞれ詳しく解説します。

ニキビの治し方や予防方法も紹介するので、参考にしてキレイなお肌を目指しましょう。

思春期ニキビの原因

思春期ニキビの原因は、皮脂が過剰に分泌されることです。思春期以降になると、男性ホルモンの作用で皮脂の分泌が盛んになります。(参考1)

生理前などのホルモンのバランスの変化も皮脂分泌が過剰になりやすい原因です。

皮脂の分泌が多いと毛包漏斗部(毛穴の出口の部分)の角化異常が生じ、毛穴を塞いでしまいます。

すると、皮脂が毛包内に溜まって面皰(めんぽう)が生じるのです。(参考1)

面皰は毛穴が詰まって皮脂がたまっている状態であり、ニキビの始まりといわれます。

また、毛包内は皮脂が豊富で酸素が少なく、常在菌である通性嫌気菌のアクネ菌(Propionibacterium acnes) が増殖しやすい環境にあるのが特徴です。

アクネ菌が増えると炎症を起こして赤いブツブツした赤ニキビや、膿がたまった黄ニキビを引き起こすので注意しましょう。(参考5)

強い炎症が起こり、毛穴の周りの皮膚に障害を与えるとケロイド状(参考2)に盛り上がったり凹んで瘢痕(はんこん)※を残します。

思春期ニキビは男性ホルモンによる刺激で皮脂が過剰に分泌されて起こり、早めの治療が大切です。

※傷あとのことをいいます。

大人ニキビの原因

大人ニキビの原因を下記で紹介します。

  • メイクの洗い残し・過剰なスキンケア
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • ホルモンバランスや食生活の乱れ
  • 皮脂の分泌

大人のニキビの原因は思春期ニキビと同じメカニズムで、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりです。

大人ニキビの悪化因子として睡眠不足や生活の不規則、不適切なスキンケアなどの特徴があります。

また、大人は思春期と比べて乾燥肌の方が多く、ニキビ治療の副作用の観点からもしっかりと保湿をするのが重要です。

具体的には、ニキビ治療薬であるアダパレン(参考3)や過酸化ベンゾイル(参考4)などの副作用で肌が乾燥しやすくなります。

また、ホルモンバランスが崩れないように6時間以上を目安に十分な睡眠時間を確保しましょう。(参考5)

1日2食・夜食やおやつのとりすぎ、お酒の飲み過ぎなども大人ニキビのもとになります。パンやパスタ、丼物などの炭水化物にかたよる食事も控えましょう。

ストレスや生理周期のホルモンバランスの崩れも大人ニキビの原因になるため、環境を整えるのも大切です。

ニキビの種類

ニキビの種類は大きく4つにわけられます。

  • 白ニキビ
  • 黒ニキビ
  • 赤ニキビ
  • 黄ニキビ

原因は同じですが、毛穴に皮脂がつまっただけのニキビ(面疱)や、炎症を起こして赤く腫れ上がった重症のニキビなどさまざまです。

放置すると凸凹のニキビ跡ができてしまう種類もあります。

それぞれのニキビの特徴や治し方を具体的に解説するので、ニキビの重症化を防ぐために参考にしてみてください。

白ニキビ

白ニキビは医学用語では「閉鎖面疱(へいさめんぽう)」とよばれ、皮脂が毛穴につまった状態です。

毛穴の中には皮脂腺があり、つねに皮脂の分泌があります。しかし、毛穴の出口がふさがっていると分泌される皮脂が肌の表面に出られません。

大量に分泌された皮脂が毛穴の中で蓄積され、角質に覆われたまま毛穴が盛り上がると白ニキビが発生します。

そのため、白ニキビの毛穴の表面は薄い皮膜で閉じられていて、ポツンとした小さな白い点に見えるのが特徴です。

盛り上がりの中でアクネ菌は増えていますが、炎症はまだ起きておらず痛みや赤みなどの症状はありません。

炎症が起きる前に皮脂が排出されると、ニキビ痕を残さずキレイに治ります。

黒ニキビ

黒ニキビは白ニキビが少し進んだ状態です。皮脂が盛り上がってニキビの毛穴が開き、そこが空気にさらされて黒く変色します。

毛穴部分が開いているので、医学用語では「開放面疱(かいほうめんぽう)」といいます。

ホクロやシミのように見えるのが特徴で、黒色の原因はメラニン色素や酸化された皮脂です。

同じく炎症はまだ起きていないため、痛みはでません。炎症がおこる前に皮脂を排出できるとニキビ跡は残りにくくキレイに治ります。

皮脂がつまった状態が続くと皮脂を好む菌が増えて炎症を引き起こすため、早めに治療するのが大切です。

赤ニキビ

赤ニキビは白ニキビや黒ニキビが悪化して炎症を起こし、ニキビの周りが赤く腫れ上がっている状態です。

アクネ菌が毛穴の中で増殖し、毛穴につまった皮脂を分解する際に発生する「遊離脂肪酸」などの刺激物が原因で炎症を起こします。

そのため、痛みがあるのが特徴です。医学用語では「炎症性面疱(えんしょうせいめんぽう)」と呼ばれます。

赤ニキビが軽度であれば色素沈着があっても肌のターンオーバーで薄くなる場合が多いです。しかし、炎症が強い場合はでこぼこしたニキビ跡として残る可能性が高まります。

黄ニキビ

黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、化膿して膿がたまっている状態です。

医学用語では膿疱性面疱(のうほうせいめんぽう)と呼ばれます。

細菌と白血球が戦った残骸が膿になっているので、黄色く見えるのが特徴です。

皮膚の内側では、アクネ菌がつくった酵素のリパーゼが薄い毛包(もうほう)の壁を壊します。

炎症をおこす物質が一気に毛包の外に出ると、ニキビが周りに広がってしまうのです。

さらに膿がたまると「嚢腫性ざ瘡(のうしゅせいざそう)」という状態になり、治った後も色素沈着やアイスピックでついたような深い傷跡を残す場合もあります。

黄ニキビはニキビの最終段階ともいわれており、炎症がおさまってからもニキビ跡が残るリスクがあるので注意しましょう。

「小さくて目立たないから」と白ニキビや黒ニキビを放置すると、炎症を起こした赤ニキビや化膿した黄ニキビへと進行する恐れがあります。

適切なケアや治療をしないと凸凹としたニキビ跡になり、元に戻すのが難しいです。ニキビ跡にして後悔しないよう、早めにニキビ治療をしましょう。

ニキビの基礎知識

ニキビは日本人の90%以上の人が経験するといわれており(参考7)、正式な名称は、「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」といいます。

ニキビの大きな原因は下記の3つです。

  1. 毛穴の詰まり
  2. 皮脂が過剰に分泌
  3. アクネ菌の増殖

ニキビは皮脂(皮膚のあぶら)が過剰に分泌されて毛穴の出口が詰まり、アクネ菌が毛穴の中で増殖することで引き起こされます。

この状態が面皰(めんぽう)です。面皰の中は皮脂が豊富で酸素が少なく、アクネ菌が増えやすい状況にあります。(参考2)

アクネ菌の数が増えると炎症を起こし、ブツブツとした赤ニキビや膿が溜まった黄ニキビの原因になるのが特徴です。

炎症軽快後には、炎症後紅斑や炎症後色素沈着を経て治るケースもあります。

しかし、瘢痕(傷あと)やケロイド(赤く盛り上がる状態)などにつながる場合もあるので注意が必要です。(参考1)

肌に傷を残さないために、白ニキビや黒ニキビなど早い段階で治療するのが重要とされます。

ニキビにならないための対策方法

ニキビにならないための対策方法を3つ紹介します。自宅で簡単にできるので、ぜひ試してなめらかな素肌を手に入れましょう。

  1. 正しいスキンケアをする
  2. 食生活を整える
  3. ストレスをためない

1 正しいスキンケアをする

ニキビのおもな原因は皮脂の分泌が多いことや、毛穴の先が詰まり皮脂がたまることです。

余分な皮脂や汚れを落とすために、1日に2回洗顔料をよく泡立てて、手でやさしく洗いましょう。(参考2)

十分な水やぬるま湯で洗い流すのがポイントです。ニキビ用も洗顔料を使用するのがおすすめされます。

乾燥によるニキビの悪化を防ぐために、洗顔後は保湿をしましょう。

基礎化粧品や保湿剤は、ノンコメドジェニック・ハイポコメドジェニックと表示されたものをおすすめします。(参考2)

メイク落としはオイルクレンジングでもよいですが、洗顔前におこない、しっかりと洗顔とすすぎをするのがニキビ予防につながります。

2 食生活を整える

バランスのよい食事をとるのもニキビ予防になります。糖分の多いおやつや脂肪分の多い食事、アルコールやタバコは控えましょう。

キャベツ・ブロッコリーなどの繊維の多い野菜や海草を食べて、便秘を解消するのもおすすめです。

腸内環境はニキビと深く関係しており、便秘は毒素を体内に残すだけでなく腸からの大切な栄養素の吸収も阻害してしまいます。

3 ストレスをためない

ストレスをため込まないように、趣味や運動を生活に取り入れるのもおすすめです。

ゆったり入浴をして副交感神経を優位にし、リラックスするのがニキビ予防につながります。

具体的なニキビ対策を知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

「ニキビ 対策」内部リンク

ニキビの治し方

ニキビの治し方は、ニキビの種類により異なります。

白ニキビや黒ニキビは、悪化させないために正しい洗顔で毛穴詰まりの原因である皮脂をためないようにしましょう。

洗顔は1日2回洗顔料をよく泡立てて優しく洗い、水でしっかりと洗い流すのが重要です。

洗顔料はニキビ用のものを選ぶのをおすすめします。(参考2)

お化粧は洗顔前に落としましょう。洗顔とすすぎをしっかりすれば、オイルクレンジングも使用可能です。(参考2)

また、ニキビを触ったりつぶしたりしないようにしましょう。皮膚の奥で炎症が広がり、ニキビが悪化する可能性があります。

赤ニキビや黄ニキビはすでに炎症が起きている状態なので、薬などを使用して改善しない場合、早めに受診するのが大切です。

そのまま放置するとニキビ跡が残ったり、シミの原因になったりします。

忙しくて病院に行く時間がない方は、24時間いつでも診察できるオンラインクリニックを利用するのもよいでしょう。

具体的なニキビの治し方はこちらでも解説しているので、すぐにニキビを治したい方は参考にしてみてください。

「ニキビ 治し方」内部リンク

まとめ

思春期ニキビや大人ニキビを治すには、それぞれの原因を知りニキビの種類に合う方法で対処するのが重要です。

思春期ニキビの原因はホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌や詰まりのため、こまめに洗顔をしてニキビ予防・改善を目指しましょう。

大人ニキビの原因は栄養の偏りや便秘、ストレスなどがあるため生活習慣を整え、栄養バランスのよい食事をとるとよいです。

ニキビを放置すると痕(あと)として赤みが残ってしまうかもしれません。

セルフケアでよくならない場合は、早めに皮膚科に相談するのがおすすめです。

当サイトで紹介したニキビの種類ごとの治し方を実践して、明るい素肌を手に入れてください。

自分の肌に自信がもてると、人と合うのが楽しくなるでしょう。

(参考1)日本香粧品学会誌|ニキビの発症メカニズム、治療、予防

(参考2)日本形成外科学会

(参考3)日経メディカル|アダパレンゲル0.1%「YD」

(参考4)日経メディカル|日経過酸化ベンゾイル製剤の解説

(参考5)日本皮膚科学会|皮膚科Q&A にきび

(参考6)厚生労働省|成人のためのGood sleepガイド

(参考7)日本皮膚科学会ガイドライン|尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023