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2025.04.05
閉経後の高血圧は、有病率が2倍になると報告されており、更年期の女性にとって重要な健康課題の一つです。(参考1)女性ホルモンの減少や体重増加、生活習慣の変化などが影響し、高血圧のリスクが高まると考えられています。本記事では、更年期高血圧の症状や原因について詳しく解説し、治療方法や日常生活で実践できる対策方法についても紹介します。(参考2)
目次
更年期女性は、高血圧になりやすいことが知られています。これは、エストロゲンなどの女性ホルモンの減少による血管機能の低下が関係しているとされています。さらに、更年期によくみられる体重増加や肥満、それに伴う内臓脂肪の蓄積も大きく関与していると考えられています。
更年期高血圧に関連して、閉経後には急激に心血管系の疾患のリスクが上昇することも知られています。特に、閉経後に肥満を伴う高血圧の状態になると、心血管疾患のリスクがさらに高まるとされています。
このように、更年期の高血圧は単なるホルモンの減少によるものではなく、代謝や体組成の変化が深く関与しているとされています。(参考3)
更年期女性に起こる高血圧にはいくつかの特徴があります。
更年期高血圧では、昼間と夜間の血圧の変動が少ない「non-dipperタイプ」が多いとされています。(参考1)
更年期女性では、食塩感受性が高まっているため塩分摂取による血圧上昇が特徴的です。特に肥満を合併する更年期高血圧でこの傾向は顕著です。(参考2)
診察時の緊張やストレスにより交感神経が活発化し、一時的に診察室での血圧(診察室血圧)が上昇する「白衣高血圧」がみられやすくなります。(参考4)
妊娠中に高血圧を発症した女性は、閉経後に高血圧を発症しやすいと報告されています。(参考1)
高血圧は、更年期高血圧に限らず自覚症状が出ることはまれです。かなり高血圧が進むと、頭痛、めまい、肩こりなどがみられますが、これは他の原因でも日常的に起こりうるものです。そのため、症状からは高血圧を疑いにくいという特徴があります。(参考5)
更年期の女性が高血圧になる原因は以下の通りで、主にホルモンの変化や体重増加、交感神経の活性化などが関与しています。
エストロゲンは血管拡張作用を持つ一酸化窒素(NO)の産生を促し、動脈硬化を予防します。エストロゲンが減少するとNOの活性が低下し、血圧が上昇します。また、血圧上昇作用のあるアンジオテンシン受容体やアンジオテンシン変換酵素(ACE)の抑制も低下することで、血圧上昇に寄与します。
プロゲステロンにも血管拡張作用があり、その減少も影響します。(参考1)
更年期や閉経後の女性では体重増加がよくみられ、内臓脂肪が蓄積することでレプチンやアンジオテンシノーゲンなどの血圧上昇に関与する物質が分泌されることも影響します。また、高齢かつ肥満の場合は、食塩による血圧上昇作用が起こりやすいことも関係しているとされています。(参考1)
更年期になると肥満などから交感神経活動が活発化し、これにより血圧上昇が起こることもあります。また、更年期では神経症やうつ傾向になりやすく、これも血圧に関係しています。(参考1)
更年期の高血圧治療には、生活習慣の改善を中心とした非薬物治療と、必要に応じた薬物療法の二つのアプローチがあります。
特に更年期女性で高齢で肥満の場合は、食塩感受性が促進されることにより高血圧になっている場合も多いので、減塩は降圧に効果的であると考えられます。(参考2)
これらの中から肥満や糖尿病などの合併症を考慮して個別の状況に応じて高圧薬を選択します。
特に、閉経後は骨粗鬆症のリスクが高まるため、骨密度を維持する効果が期待できるサイアザイド系利尿薬が選択肢の一つとなります。(参考1)また、食塩感受性が高い女性には、ナトリウムの排泄を促す利尿薬が有効と考えられます。(参考2)
ただし、女性は降圧薬の副作用を男性よりも受けやすいとする報告もあり、薬剤の選択には注意が必要です。(参考2)
更年期高血圧の予防・管理には、日常生活の改善が重要で、具体的には以下のようなものが挙げられます。
・減塩を意識する
・適正体重を維持する
・運動を習慣にする
・野菜や果物を積極的に食べる
・飲酒を控える
更年期高血圧は食塩感受性が高まることが特徴の一つであり、塩分の摂取を控えることで血圧の上昇を抑えられます。減塩や無塩の調味料を活用したり、味噌汁や麺類の汁を控えたりすることで、塩分の摂取量を自然に減らす工夫ができます。
そして、毎日血圧を測定し記録することも重要です。高血圧は自覚症状がほとんどないため、定期的に測定することで変化にいち早く気づき、適切な対策を取ることができます。(参考6)
更年期の高血圧は、女性ホルモンの減少に加え、体重増加や食塩感受性の亢進などが大きく関与しています。特に閉経後は心血管疾患のリスクが高まるため、減塩や運動習慣の維持など、日常生活の改善が重要です。定期的な血圧測定と記録を行いながら、適切な対策を続けることで、健康的な更年期を過ごし、健康的な老後を実現させましょう。
(参考1)林晃一 et al.(2020)「閉経後女性、更年期男性の高血圧」日本臨床
(参考2)中村敏子(2018)「女性の高血圧管理(妊娠、更年期の管理を含む)」
(参考3)前田美季 et al.(2011)「女性における加齢および更年期の血管系に及ぼす影響」日老医誌
(参考4)小島太郎(2014)「4. 高齢者高血圧と性差医学」Anti-aging Science
(参考5)日本臨床内科医会「高血圧」
(参考6)全国健康保険協会「知らない間に体をむしばむ・・・「高血圧」(令和5年4月)」
(参考7)藤井雅裕(2024)「高血圧と降圧薬」COMMUNITY CARE
(参考B2)中村敏子(2018)「女性の高血圧管理(妊娠、更年期の管理を含む)」
(参考C3)前田美季 et al.(2011)「女性における加齢および更年期の血管系に及ぼす影響」日老医誌
(参考A1)林晃一 et al.(2020)「閉経後女性、更年期男性の高血圧」日本臨床
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