① 急性期では、心臓の負担を減らし、血液の循環を改善するために血管拡張薬が使われます。例えば、心臓への血液の戻りを減らして負担を軽減する硝酸薬や、複数の作用で心臓を保護するカルペリチドが使用されます。
② 慢性期では、心臓を保護しながら血圧をコントロールし、RA系(レニン・アンジオテンシン系)の過剰な活性化を抑えることが重要です。具体的には、心不全の発症を抑え進行を防ぐACE阻害薬や、心不全の悪化を防ぐARBが使用されます。また、厳格な血圧管理には、確実に血圧を下げることができる長時間作用型カルシウム拮抗薬が使われます。収縮機能障害がある場合には、心臓の機能を改善するβ遮断薬や、体内の余分な水分を排出する利尿薬も処方されます。(参考9)(参考10)