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2025.02.18

ノルレボ錠とは | 期待できる効果や副作用、服用時の注意点を解説

アフターピルとは、避妊に失敗もしくは避妊せずにおこなった性行為のあとに、
緊急的に使用する避妊薬です。
一般的に「緊急経口避妊薬」「モーニングアフターピル」「事後避妊薬」とも呼ばれます。

ノルレボ錠は、「レボノルゲストレル」などの名称でも知られており、
現在日本で最も使われているアフターピルです。
そのため、国内の医療機関、オンライン診療、一部の薬局などで簡単に入手可能です。

この記事では、ノルレボ錠の効果や副作用について解説します。
アフターピルの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

アフターピル(緊急避妊薬)ノルレボ錠に期待できる効果

ノルレボ錠の成分であるレボノルゲストレルには、「排卵を遅らせる効果」があります

そもそも生理周期は、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌と消退によってつくられています。
一般的には、生理開始から14日前後にLHサージと呼ばれる、黄体ホルモンの急激な上昇により排卵します。

レボノルゲストレルは、LHサージを遅らせることで、排卵時期をずらす作用があるのです。

アフターピル(緊急避妊薬)ノルレボ錠を服用後に避妊を確認する方法

ノルレボ錠を服用して、避妊ができているか不安に思う方もいるでしょう。
アフターピル使用後に、避妊を確認する方法を紹介します。

生理を確認する

ノルレボ錠の服用後にきちんと生理がくれば、避妊ができたといえるでしょう

ただし、アフターピルを使うと、生理がずれることも。
とはいえ、アフターピルを使用した女性の95%が予定日+7日以内に生理が起こることが比較的多いとされています。(参考1)。

また、いつもより軽い生理(出血)だった場合には注意が必要です。
妊娠初期の兆候である着床出血と生理は、出血の状態を見ただけでは判別できません。

万が一、生理予定日を7日過ぎても生理がこない、または生理がいつもより軽かった場合には産婦人科で妊娠検査を受けることをおすすめします。

服用後妊娠検査薬を使用する

避妊を確認する方法としては、市販の妊娠検査薬を使う方法もあります
妊娠検査薬は、病院に行かなくてもドラッグストアやネットで入手できます。
そして、少量の尿があれば短時間でおこなえる簡単な検査です。

しかし、検査ができるタイミングは生理予定日の7日後で、タイミングを守らないと正確な検査ができないのがデメリットです。

アフターピル服用後、生理予定日を7日過ぎても生理が来ていない場合はすでに妊娠の可能性が高いので、
通院が可能であれば産婦人科のある病院に行きましょう。

アフターピル(緊急避妊薬)のノルレボ錠の基礎知識

ノルレボ錠は、国内で唯一認可されているアフターピルです。
ジェネリック医薬品は「レボノルゲストレル錠」の名称で流通しています。

性行為後72時間以内に1回1.5mgを服用するだけで避妊が可能(参考2)。

副作用が少なく、WHOによる緊急避妊のエッセンシャルドラッグとしても指定されています。

国内の医療機関、オンライン診療、一部の薬局などで入手可能です。
なお、厚生労働省では緊急避妊の診療ができる医療機関を公開していますので、
緊急の場合はこちらを参考になさってください。
緊急避妊に係る診療が可能な産婦人科医療機関等一覧

アフターピル(緊急避妊薬)ノルレボ錠の副作用

エラを服用して起こる可能性のある副作用は主に以下のものです(参考2)。

  • 消退出血、不正子宮出血
  • 頭痛
  • 腹痛
  • 吐き気、おう吐
  • 月経遅延
  • 疲労
  • めまい

ノルレボ錠を使用すると、46.2%の頻度で消退出血が起こります。

消退出血とは、アフターピルの服用後にホルモンの作用で子宮内膜が排出されるときに起こる出血です。
アフターピルを服用した1〜21日以内に消退出血が起こります。
生理とよく似た出血で、腹痛が伴うことも。

また、服用後に吐き気やおう吐が起きる人もいます
万が一、服用2時間以内に薬をおう吐してしまった場合には、できるだけ早く再服用する必要があるため注意しましょう。

飲んでから2時間が経っていれば、薬剤は十分吸収されているためおう吐しても問題ないでしょう。

アフターピルの注意点についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事を参考になさってください。
「アフターピル(緊急避妊薬)の副作用 | 副作用が出た場合の対処方法を解説」

アフターピル(緊急避妊薬)ノルレボ錠を服用時の注意点

ノルレボ錠を服用する上で注意することは、以下の4つです。

  • 服用後の性行為には効果がない
  • 授乳中の方は授乳を避ける
  • 効果を弱める薬・サプリメントがある
  • ノルレボ錠の避妊効果は100%ではない

まず、ノルレボ錠服用後は、避妊が回避できたことを確認するまでは性行為を控えましょう

ノルレボ錠は、前述したように排卵を遅らせる効果があります。
服用後に避妊せずに性行為をすると再び排卵と重なり妊娠してしまう可能性があります。

どうしても性行為を控えられない場合には、コンドームの使用や低用量ピルの服用などの
避妊を必ずおこないましょう。

次に、ノルレボ錠は授乳中の方は使用できません
授乳している方がノルレボ錠を飲むと、母乳にノルレボ錠の成分が混入し乳児が摂取してしまう恐れがあるからです。
どうしてもノルレボ錠を使う場合は、服用後24時間は母乳を与えないようにしましょう(参考2)。

そして、ノルレボ錠の効果を弱める薬やサプリメントを使用している方は処方できない可能性があります。
効果を弱める薬やサプリメントは以下の通りです(参考2)。

ノルレボ錠の効果を弱める薬(日本承認薬抜粋)

  • 抗けいれん薬:フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、カルバマゼピン
  • HIV治療薬:リトナビル、エファビレンツ
  • 抗酸菌症治療薬:リファブチン、リファンピシン

ノルレボ錠の効果を弱めるサプリメント

  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含むもの

最後に、ノルレボ錠の避妊効果は絶対ではないため、生理や妊娠検査で避妊できていることを確認しましょう

しかし、ノルレボ錠服用後は生理がずれる可能性があります。
万が一、服用してから3週間後に生理がこない、またはいつもより出血が軽かった場合には必ず妊娠検査を受け、
避妊できていることを確認しましょう。

まとめ

ノルレボ錠は、国内で唯一認可されているアフターピルとして、性行為後72時間以内に1回1.5mgを服用するだけで、高い避妊効果が得られます。

そのメカニズムは「排卵を遅らせる効果」により、避妊効果を発揮します。

なかには、ノルレボ錠を服用することで、頭痛や腹痛、吐き気、消退出血などの副作用が起きる方もいるでしょう。
自分に合ったアフターピルで、確実に自分の身を守れるようにしましょう。

【参考文献】
日本産科婦人科学会|緊急避妊法の適正使用に関する指針 (平成28年度改訂版)|平成28年9月
ノルレボ錠添付文書