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防己黄耆湯の効果 | 期待できる効能や服用するうえでの注意点を解説

防己黄耆湯の効果 | 期待できる効能や服用するうえでの注意点を解説

今回の記事では、防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)の効果について解説します。

主に体のむくみに効果が期待できますが、体のむくみは体内に過剰な水分が蓄積することによって発生する症状です。特に足や顔、手などが膨らんで感じられることが多くみられます。

ご自身に合っているか、注意点も確認しながら詳しく見ていきましょう。

防已黄耆湯の基礎知識

防己黄耆湯の成分と仕組み

防己黄耆湯は、主に体力が低下している人に使われる漢方薬で、風邪や免疫力低下、むくみなどの症状にも効果があるとされています。

  • 免疫力を高める:黄耆(おうぎ)が免疫機能を強化し、風邪や感染症に対する抵抗力を向上させる
  • 水分代謝を助ける:防己(ぼうい)が体内の余分な水分を排出し、むくみや体のだるさを改善
  • 気力・体力をサポート:体力が弱っている人の元気を回復

防已黄耆湯の効果的な飲み方

通常、成人は1日7.5gを2〜3回に分割し、食前もしくは食間に水またはぬるま湯で服用します。

  • 飲み忘れた場合は気がついた時に服用
  • 次の服用時間が2時間以内の場合は飛ばして次回の服用時間に合わせる
  • 2回分を一度に飲んではいけない

防已黄耆湯に期待できる効果と効能

漢方医学では、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」がバランス良く体内を巡ることで健康を維持できると考えられています。

  • 気(き):体や心を動かすエネルギー
  • 血(けつ):血液や血液に含まれる栄養
  • 水(すい):汗、涙、だ液、リンパ液などの血液以外の体液

防已黄耆湯が向いている人

  • 色白で水太りしている
  • 虚弱体質で汗が多く、疲れやすい
  • むくみ(浮腫)傾向がある
  • よく水分を飲むが尿は少ない
  • 関節や筋肉の痛みがある(特に膝関節)

防已黄耆湯を服用するうえでの注意点

漢方薬は複数の生薬を組み合わせて作られているため、他の漢方薬との飲み合わせに注意が必要です。

例えば、防已黄耆湯に含まれるカンゾウ(甘草)は、他の漢方薬にも多く含まれています。そのため、併用することで副作用を引き起こす可能性があります。

防已黄耆湯の副作用

防已黄耆湯を服用中に下記の症状があらわれた場合は服用を中止し、医師に相談しましょう。

  • 低カリウム血症(力が入らない、こわばり)
  • ミオパチー(筋肉の異常、痙攣、こわばり)
  • 肝機能障害(黄疸の症状)
  • 間質性肺炎(呼吸困難、咳)
  • 腸間膜静脈硬化症(腹痛、下痢、嘔吐、食欲不振)

まとめ

防己黄耆湯は、むくみの改善に有効な漢方薬であり、血行促進や利尿作用、体力補充の効果が期待できます。日常的なむくみや冷え症が原因のむくみに対しては特に効果があり、体調を整えながら症状を和らげることができます。しかし、使用にあたっては医師に相談し、自己判断での服用は避けましょう

参考文献

1. クラシエ「防己黄耆湯」漢方セラピー(2024/11/21)

2. ツムラ「漢方で考えるむくみの原因と改善方法・おすすめの漢方薬」(2024/11/21)

3. 日本皮膚科学会「原発性局所性多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」(2024/11/21)

4. COCOKARA「多汗症」中医学情報サイト(2024/11/21)

5. 根本幸夫「65症例から学ぶ 実用東洋医学」株式会社池田書店 2013年

6. ツムラ 「くすりのしおり 防己黄耆湯」(2024/11/21)

7.大杉製薬株式会社 生薬案内「オウギ」「ボウイ」(2024/11/21)

8.ツムラメディカルサイト「ツムラ簡保製剤エキス顆粒(医療用)の服用について」(2024/11/21)