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2025.05.22

センノシド錠の効き目 | 正しい服用方法や副作用、他の便秘薬を解説

センノシド錠は便秘症に効果が期待できる薬剤です。

今回の記事では、センノシド錠を飲むとどのくらいの時間で効果を感じるのか、効果や正しい飲み方、代表的な副作用や併用禁忌薬など、センノシド錠について詳しく解説します。

センノシド錠はどのくらいで効き目を感じる?

センノシド錠は、飲んでから約8〜10時間で作用があらわれ、お通じが出やすくなります(参考1、2)。

センノシド錠の効果や正しい服用方法

センノシド錠は、大腸の動きを助けて便を出やすくしたり、便をやわらかくすることで、便秘の改善に効果が期待できます(参考1、3)。 

大人の方は、1日1回寝る前に12~24mgを飲みます(参考1)。便秘がひどいときは、医師の指示で量を48mgまで増やすこともあります(参考1)。年齢や体の調子に合わせて使い方を調整します。

センノシド錠の代表的な副作用

センノシド錠を服用すると、以下の副作用があらわれる可能性があります(参考1)。

  • お腹の痛み(頻度:5%以上)
  • 下痢や吐き気、お腹がゴロゴロする感じ(頻度:0.1%〜5%未満)
  • かゆみや発疹、血圧の低下、腎臓のトラブルなど(頻度:不明)

センノシド錠の服用時の注意点

センノシドを長く続けて使うと、だんだん効きにくくなったり、腸の動きが悪くなって便秘が治りにくくなることがあります(参考1、4)。これは腸の神経が傷つくためで、ひどくなると手術が必要になる場合もあります(参考4)。

そのため、センノシドは基本的に長く使わず、急に便が出にくいときだけ使う「レスキュー薬」として使うのが望ましいです。長期の連続使用は避けましょう(参考4)。

また、以下に該当する方は服用に注意が必要です(参考1)。

  • 部手術後の患者

センノシド錠の腸の動きを強める作用で腹痛が起きることがあるため、注意が必要です。

  • 妊娠中の方

子宮が収縮して早産のリスクがあるため、医師が必要と判断した場合のみ使います。大量服用は絶対に避けてください。

  • 授乳中の方

薬は母乳にほとんど移らないと考えられていますが、赤ちゃんが下痢をしたという報告もあるため、医師と相談してください。

  • 小児、高齢者

安全性が十分確認されていないため、特に慎重に扱います。高齢者は体の機能が低下していることが多く注意が必要です。

センノシド錠と併用が禁忌の薬

センノシドと飲み合わせが禁忌となる薬はありません(参考1)。

ただし、以下に該当する方は服用を避ける必要があります(参考1)。

  • センノシドやその成分にアレルギーがある方
  • 急な腹痛(急性腹症)が疑われる方や、けいれん性の便秘の方

センノシド錠の作用により腸の動きが強まることで、腹痛が悪化する恐れがあります。

  • 便のかたまり(重症の硬結便)がある方

センノシド錠の効果があまり期待できず、症状が悪化する可能性があります。

  • 電解質のバランスが崩れている方(特に低カリウム血症)

下痢が続くと電解質の喪失が進み、症状が悪化する恐れがあります。

便秘の基礎知識

便秘は、腸の動きが弱くなって便が長くとどまり、水分が抜けて硬くなるため、出にくくなる状態です(参考5)。そのため、排便回数が減り、お腹に力を入れたり、残った感じや出口の詰まりを感じることがあります(参考5)。

便秘になってしまう原因

便秘の原因は主に以下のものがあります(参考6)。

  • 水分不足

水分が不足すると、便が固くなって排出しにくくなります。

  • 食物繊維不足

食物繊維が少ないと便の量が減り、腸への刺激が弱くなって腸の動きが鈍くなりやすいです。

  • 薬の副作用

抗ヒスタミン薬や三環系抗うつ薬などの薬が、腸の動きを弱めて便秘を引き起こすことがあります。

  • 下剤の使いすぎ

下剤や浣腸を何度も使うと、腸がそれに頼りすぎてしまい、自分でうまく動かなくなることがあります。結果として便秘がひどくなり、また下剤を使う悪いくり返しが起きることがあります。

ほかにも、ストレスや甲状腺の病気なども便秘の原因になることがあります。一般的な便秘の原因について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

「便秘の原因 | 並行して起こりうる症状や改善方法を詳しく解説」の記事はこちらから

センノシド錠いがいの便秘治療に使われる薬

便秘の治療には主に以下の薬剤が用いられます(参考7、8)。

  • 浸透圧性下剤

浸透圧性下剤は、腸の中に水分を集めて、かたい便をやわらかくする作用が期待できるお薬です(参考7)。ただし、下痢になったり、お腹がはった感じがすることがあるため、注意が必要です(参考7)。また、腎臓の機能が落ちている高齢の方や、特定の糖を体でうまく処理できない病気(ガラクトース血症)のある方は使えない場合があるため、必ず医師に相談しましょう(参考7)。

  • 上皮機能変容薬

上皮機能変容薬は、腸の壁から水分を出しやすくして、便をスムーズに出す作用が期待できるお薬です(参考8)。ただし、副作用としてお腹が痛くなったり、下痢になることがあります(参考8)。また、妊娠中や妊娠の可能性がある方、腸が塞がっている状態の方(消化管閉塞)がある方は使えないことがあるため、使用前には医師に相談してください(参考8)。

便秘の治療に用いられるお薬を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

「便秘治療に使われる薬 | 服用方法や選ぶ時に注意するべきことを解説」はこちらから

まとめ

センノシド錠は便秘に効果が期待できますが、長く続けると効きにくくなるため、短期間の使用が望ましいです。

また、便秘の治療に用いられる薬はいくつかありますので、自己判断せず医師に相談してください。

便秘の相談をしたい場合は?

センノシド錠は腸の動きを促進し、便秘の改善に役立つ可能性があります。服用の必要性を確認したい場合や用量の調整については、内科や消化器科で相談してください。

一方で、

「平日の日中は仕事が忙しくて病院に行けない…」

という悩みを抱えている人もいることでしょう。

そのような場合は、オンライン診療で医師に相談してみるのも一つです。

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参考文献

(参考1)医療用医薬品 センノシド 添付文書

(参考2)Piegsa-Quischotte,I., Aerztl.Wschr., 9 (21), 499-500, (1954)

(参考3)Sasaki,K.et al., Planta Med., 37 (4), 370-378, (1979)

(参考4)慢性便秘の治療‌ ―‌ 大腸刺激性下剤の種類と‌その使い方―

(参考5)便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症

(参考6)MSD家庭マニュアル

(参考7)浸透圧性下剤

(参考8)慢性便秘の治療一上皮機能変容薬、胆汁酸トランスポーター 阻害薬の使い分け一