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便秘じゃないのにオナラが臭い?原因や改善方法、メカニズムを解説

2025.05.20

便秘じゃないのにオナラが臭い?原因や改善方法、メカニズムを解説

便秘ではないのにオナラが臭う…」そんな悩みを抱える方は少なくありません。この記事では、便秘じゃないのにオナラが臭いと感じる原因や、オナラが出る仕組み、臭いの原因とその改善方法、便秘の基礎知識や種類について分かりやすく解説します。

便秘じゃないのにオナラが臭い原因

本来オナラは無臭ですが、便秘によって便が腸にとどまると、悪玉菌が増加して匂いを伴うガスが発生しやすくなります(参考1)。また、オナラが臭い理由として、主に以下の要因が挙げられます(参考1)。

  • 硫黄分を多く含む食べ物

臭いの原因となる硫黄分を多く含む食べ物を摂取した場合、オナラが臭くなる可能性があります。

  • 動物性タンパク質を多く含む食べ物

肉や卵などの動物性タンパク質を含む食べ物を多く摂取した場合、小腸で消化しきれず、残った老廃物が発酵してオナラが臭くなる可能性があります。

  • 乳糖やグルテンの不耐症

牛乳や母乳に含まれる乳糖や、小麦に含まれるグルテンなどをうまく消化できず、下痢やガスを起こす病気です。

  • ストレス

ストレスが増えると自律神経の調子が悪くなり、胃腸の働きが低下してガスが溜まりやすくなります

オナラが出るメカニズム

おならは、口から飲み込んだ空気と、腸内で発生したガスが混ざったものが、肛門から排出されて起こります(参考1)。飲食時に飲み込んだ空気のほとんどは血液中に吸収されて呼吸とともに外へと出されますが、その残りがゲップやオナラとして排出されるのです。

なお、早食いやよく噛まずに食事をする方は、口から飲み込む空気が多いためオナラの回数が増えやすいと考えられているため、注意が必要です(参考1)。

オナラの臭いを改善する方法

オナラの匂いを対策したい場合、主に以下の方法を実践することで改善効果が期待できます(参考1)。

  • 動物性タンパク質を過剰に摂りすぎない

動物性タンパク質の過剰な摂取は、匂いの強いガスに繋がる可能性があります。

  • 自律神経を整える

自律神経が乱れると胃腸の働きが低下し、臭いオナラに繋がる可能性が上がってしまいます。そのため、適度な運動やストレス発散、生活リズムを整えることで自律神経の改善を目指すのがおすすめです。

臭いオナラを治療する方法

臭いおならが長く続く場合、日常的な対策だけでは改善しないことがあります。特に、おならの悪臭に加えて腹痛・下痢・便秘などの症状がある場合には、何らかの疾患が隠れている可能性があります(参考1)。そのようなときは、腸の病気などが隠れていないか確認するため、一度医療機関で相談してみるのがおすすめです(参考1)。

便秘の基礎知識

便秘とは、便が腸にとどまり、排便がうまくいかなくなる状態をいいます(参考2)。生活習慣や薬の影響により腸の動きが弱まったり、便から水分が吸収されすぎて硬くなることで便秘になる場合があります。

便が出にくいだけでなく、お腹の張りやガスのたまり、強くいきまないと出ないといった症状も便秘のサインです(参考2)。

便秘について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘とは | 症状や原因、治療方法や解消方法を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘の種類

便秘は原因によって主に以下の種類に分けられます(参考3)。

  • 腸そのものに異常があるタイプ(器質性便秘)

腸が何らかの病気や障害によって狭くなったり、通りにくくなってしまうことで、便がスムーズに通過できなくなります。たとえば、大腸のがん、腸の手術後の癒着、炎症性腸疾患などが原因になります。

  • 薬の影響によるタイプ(薬剤性便秘)

薬の副作用によって起こる便秘です。抗うつ薬や、喘息や前立腺肥大、パーキンソン病の治療薬、咳止めなどは副作用により大腸の動きを抑える可能性があり、その結果便秘が生じることがあります。

  • 全身の病気からくるタイプ(症候性便秘)

糖尿病や甲状腺疾患などの全身の病気が原因でホルモンや神経に異常が起き、腸の動きが鈍くなることで起こる便秘です。

  • 体の働きが乱れるタイプ(機能性便秘)

生活習慣やストレス、加齢などの影響で、大腸や直腸、肛門の働きがうまくいかなくなり、その結果として起こる便秘です。

便秘の種類を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の種類 | 便秘になってしまう原因や解消方法も詳しく解説_の記事はこちらから

便秘の基準

次のような症状のうち、2つ以上が当てはまる場合、「便秘症」と診断されることがあります(参考2)。

  • コロコロした便や硬い便が、4回に1回以上ある
  • 週に3回以上、自然に便が出ない
  • 4回に1回以上、強くいきまないと便が出ない
  • 4回に1回以上、すっきり出た感じがしない
  • 4回に1回以上、出口がつまった感じがある
  • 4回に1回以上、指や手で押すなど、手を使って出さないといけないことがある

また、これらの症状が6か月以上前から続いていて、直近3か月間も当てはまる場合、「慢性便秘症」と診断される場合があります(参考2)。

便秘の基準について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の基準 | 解消方法や治療に使われる薬を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘を解消する方法

便秘の解消に効果が期待できる方法は主に以下の通りです(参考3、4)。

  • 食事の改善

つらい便秘を解消するには、まず日常生活の中で「食事内容の見直し」が重要です。特に、食物繊維や水分を摂取することで便秘が改善する可能性があります。また、便秘に効果が期待できる食べ物としてはキウイやプルーンが知られており、こちらもおすすめです(参考3)。

  • 運動、マッサージ

ウォーキングなどの軽い運動は腸の動きを活発にし、排便を促す効果が期待できます。また、お腹をやさしくマッサージすることで腸を刺激し、便が出やすくなります。

便秘の解消方法について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の解消方法 | 日々できることや便秘の種類を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘治療に使われる薬

生活習慣の改善だけでは便秘がよくならないとき、薬による治療が行われる場合があります。薬のタイプによって、腸の水分を増やすものや、腸の動きを助けるものなど、働きが異なります(参考3)。

  • 浸透圧性下剤

このお薬は、腸の中に水分を引き寄せて便をやわらかくし、自然な排便をサポートする効果が期待できます。比較的刺激が少ないタイプなので、便がかたくて出しにくいときに使われることが多いです。

ただし、人によっては下痢になったり、お腹がはった感じが出たりすることがあります(参考5)。また、腎臓のはたらきが弱っている高齢の方や、ガラクトースという糖をうまく処理できない病気のある方は、使えない種類のものもあります。使う前には、必ず医師に相談してください(参考5)。

  • 胆汁酸トランスポーター阻害薬

胆汁酸の再吸収を抑えることで、大腸に胆汁酸が多く届き、腸内の水分量とぜん動運動(腸の動き)の活性化が期待できます。ただし、腹痛や下痢などの副作用があらわれる可能性がある点や、腸閉塞の方は使用ができない点には注意が必要です(参考6)。

便秘の治療薬について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘治療に使われる薬 | 服用方法や選ぶ時に注意するべきことを解説」の記事はこちらから

まとめ

便秘ではないのにオナラが臭う場合、その背景には食事内容や腸内環境、体質、ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。臭いが気になるときは、まず日常生活を見直し、食事や生活リズム、自律神経のバランスを整えることが改善の第一歩です。

それでも改善が見られない場合や、腹痛・下痢・便秘などの症状が続くときは、消化器系の病気が隠れている可能性もあるため、早めの医療機関の受診が安心です

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参考文献

(参考1)さんむ医療センター

(参考2)便通異常症診療ガイドライン2023 慢性便秘症 日本消化管学会

(参考3)便秘について -便秘治療の進歩 市川雪

(参考4)MSD家庭マニュアル

(参考5)浸透圧性下剤

(参考6)慢性便秘の治療一上皮機能変容薬、胆汁酸トランスポーター 阻害薬の使い分け一