fbpx
便秘になると太る?原因や解消方法、治療に使われる薬を詳しく解説

2025.05.20

便秘になると太る?原因や解消方法、治療に使われる薬を詳しく解説

便秘が続くとお腹が張ったり、体が重く感じられるだけでなく、体重まで増えているように感じることがあります。なぜそのように感じるのか、本記事では、便秘と体重増加の関係や便秘の原因、解消法、治療薬などについて詳しく解説します。

便秘になると太る原因

便秘になると、体の外に出るはずの便が腸に長くとどまるため、その分だけ体重が増えることがあります(参考1)。実際には脂肪が増えているわけではありませんが、見た目や体感として「太った」と感じやすくなります。

また、便秘の背景には、脂っこい食事や野菜不足、運動不足といった生活習慣があることも多く、これらの習慣は体重増加の原因にもなる可能性があります。たとえば、脂肪の多い食事は腸内環境を乱し、便秘を悪化させるだけでなく、脂肪の蓄積も進めてしまう場合があります(参考2)。

便秘になってしまう原因

便秘の原因は主に以下の通りです(参考3)。

  • 腸の働きの乱れ

ストレスや年を取ること、普段の生活の影響で腸の動きが遅くなり、便が体にたまりやすくなります。

  • 便が通りにくくなる

大腸の病気や手術のあとで腸が狭くなったりすると、便がスムーズに出なくなり便秘になる場合があります。

  • 体の変化や病気が関係することもある

ホルモンのバランスが変わる生理や妊娠、また甲状腺の病気などで腸の動きが遅くなり、便秘になることがあります。

  • 飲んでいる薬が原因になることもある

うつ病の薬や咳止めの薬など、一部の薬は腸の動きを弱めることがあり、それが便秘の原因になることがあります。

 

一般的な便秘の原因について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の原因 | 並行して起こりうる症状や改善方法を詳しく解説」の記事はこちらから

1日で便はどのくらい溜まる?

成人の場合、1日に作られる便の量はおよそ150〜200グラムとされています(参考4)。つまり、便が出ない日が続けば、その分だけ体内に便がたまり、体重も増えていく可能性があります。

便秘の危険な症状

便秘はただの「便が出にくい状態」と思われがちですが、体にさまざまな悪影響を及ぼすことがあります。特に、次のような症状がある場合は、放置せずすぐに医療機関を受診してください(参考3)。

  • 激しい頭痛や吐き気、発熱がある

腸が詰まる「腸閉塞」や、大腸の潰瘍・穿孔(穴が開くこと)、クローン病など重篤な病気の可能性があります。早期の治療が必要です。

  • 便に血が混じっている

痔による出血のこともありますが、大腸がんや直腸潰瘍など、見過ごせない病気が原因のこともあります。医師による検査が重要です。

便秘の危険な症状について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の危険な症状 | 放置するとどうなるかや検査法、治療法を解説」の記事はこちらから

便秘の基礎知識

便秘とは、便が体の中に長くたまってしまい、お腹が張ったり便が硬くなって出にくくなる状態です(参考6)。これは、食物繊維や水分の不足、薬の影響などによって腸の働きが弱くなることで原因で起こります。

便秘について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘とは | 症状や原因、治療方法や解消方法を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘を解消する方法

便秘を解消するためには、毎日の食事を見直すことが大切です。特に食物繊維や水分摂取は便をやわらかくし、腸の動きを助ける働きが期待できます。食物繊維を1日あたり約25グラム摂ることや、水分を2L摂ることで便秘改善の可能性があります(参考5)。

また、キウイやプルーンは便秘改善が期待できるおすすめの食べ物です(参考5)。

便秘の解消方法を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の解消方法 | 日々できることや便秘の種類を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘解消に良い運動

便秘の解消には有酸素運動も効果が期待できます(参考5)。ウォーキングなどを日常に取り入れると、腸の動きが良くなり便通がスムーズになることが期待できます。

さらに、お腹のマッサージもおすすめです。おへそを中心に1日15分程度、週に5回ほど優しくマッサージすることで、腸の働きを助けて便秘の改善につながる可能性があります(参考5)。

「便秘 運動」内部リンク

便秘治療に使われる薬

便秘の治療薬は主に以下の通りです(参考5)。

  • 浸透圧性下剤

腸に水分を引き込み、便をやわらかくして出しやすくする薬です。刺激が少なく、比較的安全に使いやすいとされています。

  • 上皮機能変容薬

腸の働きを改善して便を出しやすくする薬で、長く使っても効果が落ちにくいとされています。

  • 胆汁酸トランスポーター阻害薬

腸の中の水分を増やし、腸の動きを活発にする働きが期待できる薬です。

  • 漢方薬

体全体のバランスを整えながら便秘を改善する効果が期待できる薬で、体質に合わせて使われます。

  • 刺激性下剤

腸を強く刺激して便を早く出す作用が期待できる薬ですが、長く使うと効き目が弱くなったり体に負担がかかることがあるため、注意が必要です。

便秘の治療に用いられる薬について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘治療に使われる薬 | 服用方法や選ぶ時に注意するべきことを解説」の記事はこちらから

まとめ

便秘による体重増加は、単に便が体内にとどまっていることによる一時的な増加だけでなく、便秘を引き起こす生活習慣そのものが肥満につながっている可能性もあります。食事や運動、生活リズムの見直しを行いながら、必要に応じて薬や医師のサポートも活用することが、根本的な便秘改善へとつながる可能性があります。

便秘による体重増加が気になる場合は?

便秘が原因で体重が増えたように感じることがあります。

そして、中には「便秘が続いていて体重が増えたまま…」「どうしても便秘が解消できない…」という悩みを抱えている方もいるでしょう。

そのような場合は、専門医に相談することが一つの解決策です。デジタルクリニックグループでは、24時間365日、医師に相談することができます。オンライン診療をご希望の場合、下記からご予約ください。

オンライン診療はこちらから

参考文献

(参考1)便通異常症診療ガイドライン2023 慢性便秘症

(参考2)肥満と消化管

(参考3)日本臨床内科医会

(参考4)健栄製薬

(参考5)便秘について -便秘治療の進歩 市川雪

(参考6)便通異常症 診療ガイドライン 2023 慢性便秘症