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腹筋が便秘に与える影響 | 鍛え方や他の効果的な運動を詳しく解説

2025.05.21

腹筋が便秘に与える影響 | 鍛え方や他の効果的な運動を詳しく解説

便秘に悩む方は少なくありませんが、薬に頼る前にできる対策として運動への注目が高まっています。中には「筋トレしたら便秘になるリスクが下がる?」と、腹筋運動に注目する声も上がっています。

この記事では、腹筋運動と便秘の関係について詳しく解説し、具体的な鍛え方やその他の効果的な運動、さらには便秘の原因や治療法についても幅広く紹介していきます。

便秘には腹筋が効果的?

腹筋は便秘の改善に効果が期待できると考えられています(参考1)。腹筋がしっかりしていると、いきむときにお腹に力を入れやすくなり、スムーズに排便しやすくなります。また、腹筋を使う運動によって腸が刺激され、腸の動き(蠕動運動)が活発になる可能性があるため、便秘の予防や改善につながりやすいと考えられています。

効果を最大化するための腹筋の鍛え方

腸の動きを活発にするには、腹筋の刺激が効果が期待できます(参考1)。以下の方法は、自宅で簡単にできる腹筋運動のひとつです。

  1. ヨガマットなどを敷いた床に仰向けになります。
  2. 両膝を立て、足は肩幅程度に開きます。手は頭の後ろで軽く組みましょう。
  3. お腹の筋肉を意識しながら、上体をおへそが見える程度までゆっくりと持ち上げます。
  4. 持ち上げた位置で約10秒キープします。
  5. 息を吐きながら、ゆっくりと元の姿勢に戻します。

この動作を5〜10回程度、体調に合わせて無理のない範囲で繰り返します。

腹筋いがいの便秘に効果的な運動

便秘対策には、腹筋だけでなく、全身を使った軽い運動も効果が期待できる場合があります。

特に有酸素運動は、腸の動きを刺激しやすく、排便をスムーズに導くサポートとして役立つ可能性があります(参考2)。特にウォーキングは始めやすいため、便秘でお悩みの方におすすめです。

もうひとつ取り入れたいのが、お腹のマッサージ(腹部マッサージ)です。おへそのまわりをゆっくり右回りにさすり、腸の流れに沿って手で刺激を与える方法がおすすめです。

「の」の字を描くようにマッサージするのがポイントで、1回15分を週に5回ほど続けると効果があらわれる可能性があります(参考3)。

「便秘 運動」内部リンク

便秘の基本情報

便秘とは、腸の動きが鈍くなることで、便の水分が過剰に吸収されて硬くなり、排便がしづらくなる状態です(参考4)。

食物繊維や水分をしっかりとること、腸内環境を整える乳酸菌・ビフィズス菌(プロバイオティクス)を取り入れること、規則正しい生活習慣を続けることなどで、便秘の改善に効果が期待できると考えられます(参考2)。

便秘になってしまう原因

便秘の原因は主に以下のものがあります(参考5)。

  • 便意の我慢

排便を我慢し続けると、直腸の感覚が鈍くなり、便意を感じにくくなります。その結果、便が硬くなって出にくくなります。

  • 薬の副作用や病気

オピオイド系鎮痛薬、抗うつ薬などは腸の動きを抑える作用があり、便秘を引き起こすことがあります。さらに、甲状腺機能低下症などの病気によっても腸の動きが鈍くなることがあります。

  • 下剤や浣腸の習慣化

下剤や浣腸を多用すると、腸の動きが次第に鈍くなり、自力で排便できなくなることがあります。結果として薬なしでは排便が難しくなり、かえって便秘が深刻化するおそれがあります。
 

便秘の原因について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘の原因 | 並行して起こりうる症状や改善方法を詳しく解説」の記事はこちらから

便秘薬を使用した治療方法

便秘の改善に用いられる薬は主に以下の通りです(参考2)。

  • 浸透圧性下剤

腸に水分を引き込んで便をやわらかくし、排便を促す作用が期待できます。酸化マグネシウムやラクツロースなどが代表的です。

  • 刺激性下剤

腸の神経を直接刺激して、腸の動き(ぜん動運動)を高める作用が期待できる薬です。即効性が期待できますが、長期使用には注意が必要です。センノシドやセンナが代表的です。

  • 上皮機能変容薬

腸の表面に作用して水分の分泌を増やしたり、腸の動きを整える作用が期待できます。ルビプロストンやリンゼスなどが代表的です。

 

便秘の治療に用いられる薬について、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

「便秘治療に使われる薬 | 服用方法や選ぶ時に注意するべきことを解説」の記事はこちらから

まとめ

便秘の改善には、腹筋をはじめとする運動習慣が大きな助けになる可能性があります。日々の生活の中で適度に体を動かすことにより、腸の働きが活発になり、排便しやすい状態を目指すことが重要です。

また、食事内容の見直しや医師の指導のもとでの薬の使用も検討することも重要です。自分に合った方法を見つけて、無理なく便秘と向き合っていきましょう。

自分に合った便秘の対処法を相談したい場合は?

便秘は人によって原因も症状も異なります。生活習慣や食事、ストレスの影響など、背景を見極めた上で、適切な対策を取ることが大切です。

まずは内科や消化器内科で相談してみるのが基本ですが、

「仕事が忙しくて平日は病院に行けない…」

「薬に頼らず、生活面から改善したい…」

そんなお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。そのような場合は、オンライン診療で専門医に相談するのも一つの方法です。

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参考文献

(参考1)腹筋運動による便秘改善 円谷 由美枝, 藤元 悦男, 滝川 ハルイ, 早津 美奈子

(参考2)便秘について-便秘治療の進歩 市川雪

(参考3)Lämás K, Graneheim UH, Jacobsson C. Experiences of abdominal massage for constipation. Journal of clinical nursing. 2012; 21 (5-6): 757-765.

(参考4)便通異常症診療ガイドライン 2023 慢性便秘症

(参考5)MSD家庭マニュアル