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エクロックゲルの副作用 | 使用時の注意事項や期待できる効果を解説

2025.04.27

エクロックゲルの副作用 | 使用時の注意事項や期待できる効果を解説

エクロックゲルは原発性腋窩多汗症の治療薬です。この記事では、エクロックゲルの副作用や使用時の注意事項、特徴と機序、正しい使い方について詳しく解説します。

エクロックゲルの代表的な副作用

エクロックゲルには主に以下の副作用があらわれることがあります(参考1)。

  • 皮膚炎(頻度:6.4%)
  • 皮膚の赤み(頻度:5.7%)
  • かゆみ、湿疹、刺激感、口の渇き、排尿のしにくさ(頻度:1%以上)

また、以下の副作用が現れることもあるため、注意が必要です(参考1)。

  • あせも、瞳孔が開く、視界がぼやけるなど(頻度:1%未満)

エクロックゲル使用時の注意事項

本剤が手に付着した場合はすぐに手を洗ってください(参考1)。また、本剤が眼に入った場合、抗コリン作用による散瞳等が発現したり、刺激を感じることがあります(参考1)。眼に入った場合は、すぐに水で洗い流してください

エクロックゲルの基礎知識

エクロックゲルは原発性腋窩多汗症の治療のため処方される薬剤です。なお、以下に該当する方は本剤を使用することができません(参考1)。

  • 閉塞隅角緑内障の患者さん
  • 前立腺肥大による排尿障害がある患者さん
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方

エクロックゲルの特徴と効果

エクロックゲルは、日本で初めて健康保険の適用が認められた原発性腋窩多汗症用の塗り薬です(参考2)。エクリン汗腺が交感神経からの「汗を出す指令」を受け取れないようにブロックすることで、発汗を抑える効果が期待できます(参考2)。

エクロックゲルの正しい使用方法

1日1回、適量を腋窩に塗布します(参考1)。各腋窩あたりの塗布量は、1回の操作で吐出する量としてください(参考1)。塗布方法は、使用する容器の種類によって以下のように異なります(参考1)。

  • アプリケーター付きボトルの場合

本剤をポンプでアプリケーターに吐出させ、塗布具を使用して腋窩に塗布してください。手に直接吐出させて塗布してはいけません。

  • ツイストボトルの場合

本剤を吐出させ、吐出面を直に腋窩につけて塗布してください。手に取って塗布してはいけません。

多汗症の基礎知識

多汗症とは、日常生活に支障をきたすほど異常な発汗が生じる状態のことです。温熱や精神的な負荷、他の疾患の影響を受けて、あるいはそれらによらず大量の発汗が起こります(参考3)。

「多汗症とは | 原因やセルフチェック方法、治療方法を詳しく解説」の記事はこちらから

多汗症のチェック方法

局所多汗症の診断基準として、局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6カ月以上認められ、以下の6症状のうち2項目以上あてはまる場合を多汗症と診断しています(参考4)。

  • 最初に症状がでるのが25歳以下であること 
  • 対称性に発汗がみられること
  • 睡眠中は発汗が止まっていること
  • 1週間に1回以上多汗のエピソードがあること
  • 家族歴がみられること
  • それらによって日常生活に支障をきたすこと

「多汗症 チェック」内部リンク

まとめ

エクロックゲルは、原発性腋窩多汗症の治療に効果が期待できる外用薬で、発汗を抑える作用があります。副作用に注意し、正しい使用方法を守ることが大切です。

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参考文献

(参考1)医療用医薬品 : エクロック(販売名:エクロックゲル5%) 添付文書情報

(参考2)科研製薬株式会社 エクロックゲルを使用される方へ

(参考3)日本皮膚科学会ガイドライン 原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版 原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版

(参考4)‌Hornberger‌J,‌Grimes‌K,‌Naumann‌M.‌et‌al:‌Recognition,‌

 diagnosis‌ and‌ treatment‌ of‌ primary‌ focal‌ hyperhidrosis,‌J‌ Am‌ Acad‌ Dermatol,‌2004;‌51:‌274―286.