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2025.04.16

ニキビの治し方 | 薬を使った治し方やセルフケア方法を詳しく解説

「顔に広がる赤や黄色のニキビはどうやって治す?」

ニキビは中学生や高校生の子どもたちを中心に、幅広い年代で悩まれる症状です。ニキビ跡を残さずに、正常な状態に治すためにはどのようにすれば良いのでしょうか?

この記事では、ニキビの薬物療法による治し方や、セルフケアについてご紹介します。

各ステージごとのニキビの治し方

ニキビはステージに応じて、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビの4つにわけられ、以下のように治療法が異なります。

状態治し方
白ニキビ毛穴に皮脂が詰まってしこりがある状態適切な洗顔生活習慣の見直し
黒ニキビ毛穴に詰まった皮脂が酸化して黒くなる状態適切な洗顔生活習慣の見直し
赤ニキビニキビに炎症が起きて腫れや赤み、痛みが出ている状態適切な洗顔生活習慣の見直し薬物療法
黄ニキビニキビの炎症が悪化して膿がたまっている状態適切な洗顔生活習慣の見直し薬物療法面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)など

基本的にニキビの治し方は子どもと大人の場合でそれぞれ大きな違いはありません。4つのニキビの特徴と治し方について詳しく見ていきましょう。

白ニキビの治し方

白ニキビは毛穴に皮脂や古い角質が詰まり、皮膚がわずかに盛り上がった状態(面皰:めんぽう)です。炎症が起きておらず、腫れや赤みなども見られません。この段階では、適切な洗顔やスキンケアを習慣化して、余分な皮脂や汚れを落とすことで自然に症状が落ち着く場合もあります。

不規則な生活や過度なストレスも、皮脂を過剰に分泌させて白ニキビを悪化させる原因になるため気をつけましょう。毎日十分な睡眠を取り、栄養バランスのとれた3食の食事を意識して、ストレスをため込まない生活を送ることが重要です。

黒ニキビの治し方

黒ニキビは、毛穴に詰まった皮脂が酸化して黒く見えるニキビで、炎症は起きていません。白ニキビと同様の方法で対策しましょう。黒ニキビが目立つからといって、無理やり取ろうとするのは避けてください。

赤ニキビの治し方

白ニキビや黒ニキビが悪化した赤ニキビは、毛穴にたまった皮脂からアクネ菌(体内の常在菌)が過剰に増殖して炎症が起きているため、これまでの対処法に加えて薬物療法が必要です。赤くぶつぶつしたニキビが多く広がっている場合は、塗り薬だけでなく飲み薬が必要になることもあります。

黄ニキビの治し方

炎症が悪化して膿がたまった状態の黄ニキビでは、赤ニキビと同様の治療に加え、専門的な処置が必要になることがあります。適用される処置には、毛穴にたまっている皮脂や膿を針で押し出す「面皰圧出」や、古い角質を剥がして皮膚のターンオーバーを促す「ケミカルピーリング(自費診療)」などがあります。

黄ニキビは膿を排出させるために自分で潰したくなりますが、ニキビ跡が残る原因になるため避けるべきです。

ニキビ治療に使われる薬

ニキビ治療には主に3種類の薬が使用されます。

  • アダパレン(外用薬):皮脂や古い角質が毛穴に詰まるのを防ぐ薬
  • 過酸化ベンゾイル(外用薬):毛穴の詰まりを防いだり、アクネ菌の繁殖も抑えたりする薬
  • クリンダマイシン(内服薬と外用薬):アクネ菌に直接作用する抗生物質

赤ニキビや黄ニキビが広範囲に広がっている場合、これらの薬の配合剤や抗生物質が処方されることがあります。症状が落ち着いた後は、アダパレンや過酸化ベンゾイルを使用して再発予防をします。

ニキビは治療を始めてから数日で治る症状ではありません。市販薬を使用する手段もありますが、長引くニキビを治すには皮膚科に受診してこれらの薬を医師に処方してもらうことが近道です。

皮膚科では症状や個人の状態に応じて適切な治療法が選択されます。効果的な治療のためには、医師の指示に従い、継続的な使用と定期的な経過観察が重要です。

ニキビの治療薬に関してはこちらでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

セルフケアでニキビは治せる?

ニキビは毎日のセルフケアで症状を抑えることが可能です。以下に間違いの例も含めて詳しく見ていきましょう。

間違ったセルフケア方法

よく見られる間違ったニキビのセルフケアとして、以下が挙げられます。

  • 過度なスキンケア

洗顔は肌を清潔にし、ニキビを治すのに重要な手段ですが、1日に頻繁に洗顔すると肌のバリア機能が低下して、反対に炎症が悪化する可能性があります。洗顔は1日2回にし、ニキビ用の洗顔料で丁寧に行いましょう。(参考1)

また、洗顔後は乾燥を防ぐためにできるだけ早く化粧水や乳液で保湿してください。外出時は紫外線による肌のダメージを抑えるために、日焼け止めを塗るのがおすすめです。

  • ニキビを潰す

ニキビを潰すと症状がなくなると思われがちですが、症状を悪化させたり、ニキビ跡が残ったりする原因になります。特に皮膚が凹むほどのニキビ跡(クレーター)が生じると、生涯残る可能性もあります。ニキビが発生してもできるだけ触ったり潰したりせず、気になる場合は鏡で確認する程度にしましょう。

  • ニキビを化粧で隠す

顔のニキビが恥ずかしいからといってコンシーラーやファンデーションで隠すのは逆効果です。毛穴に汚れが侵入し、さらに症状が悪化する恐れがあります。

どうしても化粧をしなければならない場合は、毛穴の詰まりを抑える「ノンコメドジェニック」や面皰の形成を避ける「ハイポコメドジェニック」などの製品を選びましょう。また、必ず寝る前にクレンジングで十分に落とし、洗顔することも大切です。

  • 特定の食べ物を過度に制限する

ニキビと特定の食べ物(チョコレートやピーナッツなど)との因果関係は、まだ研究で明らかにされていません。仮にチョコレートを多く食べるとニキビが出てしまう場合は避けるべきですが、そうでなければ過剰に控える必要はないでしょう。毎日栄養バランスの整った食事を心がけてください。

ニキビの対策方法

ニキビの発生や症状の悪化を防ぐ対策方法として、以下が挙げられます。

  • 適切な方法で洗顔とスキンケアをする
  • 栄養バランスの取れた食事を摂る
  • 睡眠時間を十分に取る
  • 過度なストレスをためない
  • お風呂を40度程度の湯温でゆっくりつかる
  • 化粧でニキビを隠さない
  • 衣類やマスクで化粧を隠さない
  • ニキビを頻繁に触らない

特に食生活や睡眠時間を意識して、規則正しい生活を送ることは大切です。不規則な生活で過度にストレスがたまった状態だと、ホルモンバランスが乱れ、さらに皮脂が分泌されやすくなります。

また、髪の毛やマフラー、マスクなどの接触で発生したニキビを無意識に刺激しないことも、症状の悪化を予防するために重要になります。

ニキビの対策方法をさらに詳しく知りたい場合は、こちらもご覧ください。

ニキビができる原因

ニキビが発生する原因は、毛穴に過剰に分泌された皮脂がたまることです。皮脂は上述した不規則な生活や過度なストレスのほか、肌の乾燥などによってさらに分泌されやすくなります。

特に思春期(中学生や高校生の頃)では成長ホルモンや性ホルモンが皮脂腺を刺激する関係で、皮脂が過剰に分泌されやすい時期です。毛穴に皮脂や古い角質がたまり、アクネ菌が増殖することで、炎症を起こしたニキビがおでこや頬などに形成されます。顔や体の目立つ部位にぶつぶつとしたニキビができることは、美容面だけでなく、精神的に辛い想いをすることもあるため、症状が続く場合は早めに皮膚科を受診して治療を受けるべきです。

皮脂の分泌は高校生の時期が過ぎると落ち着きますが、大人になってからもニキビができることがあります。大人ニキビは、不適切なスキンケアで顔の汚れを落としきれなかったり、多忙な生活で不規則な生活が続いたりすることで、口周りなどで起こりやすいです。また、なかには多嚢胞性卵巣症候群(※)などの病気が隠れていることもあり、その場合は内分泌内科や婦人科を受診する必要があります。

ニキビが発生する原因はこちらでも解説していますので、より詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

(※)多嚢胞性卵巣症候群:女性の体内で男性ホルモンが過剰に作られて排卵や月経に異常をきたしたり、ニキビが発生しやすくなったりする疾患

まとめ

ニキビは進行度に応じて4つの種類にわけられ、それぞれ治し方が異なります。適切なセルフケアを続けてもニキビが治らなかったり、赤ニキビや黄ニキビが広範囲に広がったりする場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

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参考文献

(参考1)公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A:にきび」

(参考2)日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」

(参考3)公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A:ケミカルピーリング」