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2025.04.16

背中のニキビはなぜできる?原因や治し方、予防する方法を詳しく解説

「背中の開いた服を着たいけど、ニキビが気になって…」と悩んでいませんか?

背中ニキビは自分では見えにくく、ケアが難しい肌トラブルですが、適切なスキンケアと生活習慣の改善で改善できる可能性が高まります。

この記事では、背中ニキビの原因から種類、効果的な治療法などを詳しく解説します。背中ニキビで悩んでいる方は、自信を持って背中を見せられる健やかな肌を手に入れましょう。

背中にニキビができる原因

背中にニキビができる原因は、顔のニキビと似ている部分もありますが、背中特有の要因もあります。

まず、背中は皮脂腺が多く、日常的に衣類で覆われているため汗や皮脂が蒸れやすいです。さらに、背中は自分では見えにくく、ケアが行き届きにくい部位であることも、ニキビが生じやすい原因として挙げられます。

こちらではすべてのニキビの原因に関する情報をより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

背中ニキビと間違いやすい症状

背中に現れる赤いポツポツは、すべてがニキビとは限りません。背中ニキビと似た症状でよく間違われるのがマラセチア毛包炎です。マラセチア毛包炎は、マラセチアという真菌(カビの一種)が毛包内で増殖して起こる皮膚炎で、赤い盛り上がりが広範囲に広がることが特徴です。

顔のニキビの原因菌はアクネ菌(皮膚にいる常在菌)ですが、マラセチア毛包炎の原因は真菌であるため、通常のニキビ薬では効果がありません。また、マラセチア菌は高温多湿を好むため、蒸れやすい背中で活発に繁殖し、マラセチア毛包炎の症状も春から夏にかけて悪化しやすいです。

「毛包炎」「おでき(癤)」「虫刺され」なども背中ニキビと間違えやすい症状です。セルフケアで改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。背中の赤いポツポツを確実に治すためには、皮膚科で正確な診断と治療が必要です。

背中ニキビの種類

背中ニキビは、その進行段階や症状によって4つのタイプに分けられます。

  • 白ニキビ
  • 黒ニキビ
  • 赤ニキビ
  • 黄ニキビ

白ニキビは、毛穴に皮脂や古い角質が詰まった初期段階で、白っぽい芯のような状態です。医学的には閉鎖面皰(へいさめんぽう)やコメドとも呼ばれ、この段階ではまだ炎症は起きていません。

黒ニキビは、白ニキビの毛穴に詰まった皮脂や角質が空気に触れて酸化し、黒くなった状態です。開放面皰(かいほうめんぽう)とも呼ばれますが、まだ炎症は生じていません。

赤ニキビになると、毛穴に詰まった皮脂を栄養源にアクネ菌が増殖し、炎症を起こします。赤く盛り上がり、触ると痛みを感じることもあります。

悪化すると膿がたまって黄色く見える状態が黄ニキビです。炎症によるダメージが大きく、治った後にニキビ跡が残るリスクが高まります。

ニキビが治った後に生じる「ニキビ跡」には、赤みや色素沈着、凹みなどさまざまなタイプがあります。背中は顔に比べてターンオーバーが遅いため、色素沈着が長く残りやすい傾向にあるのが特徴です。

背中ニキビの治療方法

背中ニキビの治療には症状の程度に合わせたアプローチが必要です。軽度の場合(白ニキビや黒ニキビなど)は、刺激の少ないボディソープでの優しい洗浄とサリチル酸配合の市販薬が効果的です。(参考1)

中等度から重度の場合(赤ニキビや黄ニキビなど)は、医師での専門的な治療が必要になります。治療方法を確認しましょう。

  • 薬物療法
  • 面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)
  • ケミカルピーリング

面皰圧出は、専用の器具でニキビの中身を取り除き、炎症を抑える治療法です。自分でニキビを潰すのとは異なり、医師や看護師が適切に処置するため、跡が残りにくく安全に受けられます。(参考2)ケミカルピーリングは薬剤で古い角質や毛穴の汚れを除去し、肌の生まれ変わりを促す治療法です。(参考3)

光線療法やレーザー治療も選択肢の一つですが、日本皮膚科学会ガイドラインでは「行ってもよいが推奨はしない」とされています。(参考1)

ニキビの原因や状態はそれぞれ異なるため、医師に相談して適切な治療法を検討しましょう。継続的なケアと予防の積み重ねが背中ニキビの改善へ導きます。

ニキビの治し方に関する情報はこちらで詳しく解説していますので、参考にしてください。

参照:日本皮膚科学会ガイドライン|尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017

背中ニキビの予防方法

背中ニキビは「治すより予防」が基本です。日々の習慣を見直すことで、背中ニキビの発生リスクを減らせます。予防方法を確認してみましょう。

  • 入浴時の洗い方に注意する
  • 通気性や吸水性に優れた素材の下着・衣類を選ぶ
  • 睡眠とバランスの良い食事する
  • ストレスを軽減する

入浴時の洗い方に注意しましょう。シャンプーやリンスを洗い流す際は、髪を前に持ってくることで背中への付着を防げます。背中を洗浄する際は、ゴシゴシと強くこすらず、たっぷりの泡で優しく洗うことが大切です。肌への刺激が少ないボディソープを選び、すすぎ残しがないよう丁寧に洗い流しましょう。

日常生活では、通気性や吸水性に優れた素材の下着・衣類を選ぶことも効果的です。とくに汗をかきやすい季節は、こまめに着替えて背中の蒸れを防ぎましょう。

十分な睡眠とバランスの良い食事も背中ニキビの予防に欠かせません。ビタミンを含む食品を積極的に摂ることで、肌の健康維持をサポートできます。適度にリフレッシュするなどのストレス管理にも意識して、過度にストレスがたまらない状態にしましょう。

ニキビ対策に関する情報はこちらでも詳しく解説していますので、参考にしてください。

まとめ

背中ニキビは、皮脂腺が多く衣類による蒸れが発生しやすい部位にできる肌トラブルです。毛穴に皮脂や古い角質が詰まり、アクネ菌が増殖して炎症を起こすことで発症します。

白ニキビから始まり、黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビへと進行し、重度になるほどニキビ跡や色素沈着のリスクが高まります。

マラセチア毛包炎と間違えやすいため、セルフケアで改善しない場合は皮膚科での正確な診断と適切な治療が大切です。予防はシャンプーのすすぎ残しに注意した入浴法、刺激の少ないボディソープの使用、通気性の良い衣類の選択が効果的です。

規則正しい生活とバランスの取れた食事は、ターンオーバーを整え、ストレスを軽減してホルモンバランスを保ちます。背中ニキビは「治すより予防」の心構えで、日々のスキンケアを怠らないようにしましょう。

参考文献

(参考1)日本皮膚科学会ガイドライン|尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017

(参考2)日本皮膚科学会|にきび 皮膚科Q&A 

(参考3)日本皮膚科学会ガイドライン|日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)

(参考4)診療と新薬Web|薬用化粧品 「SENA BEAUTE」 の背中ニキビと肌状態の改善効果