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2025.04.14

ミノキシジルをやめると起こる変化 | やめた後のAGA対策も解説

ミノキシジルの効果を実感されている方の中には、「使用を中止したときにAGAが再発するのではないか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

実際、ミノキシジルの使用をやめるときは、医師の指示のもと段階的に減量させたり、代替治療を組み合わせたりして、使用中止後のAGA再発を抑制します。

この記事では、ミノキシジルの使用中止後に起こる変化や、再発を防ぐための具体的な対策について解説します。

ミノキシジルをやめるとどんな変化が起きる?

AGA治療薬の一つであるミノキシジルは、AGA治療に高い効果がありますが、使用を中止するとさまざまな変化が生じます。使用中止後に起こる体の変化を正しく理解しましょう。

ミノキシジルをやめるとAGAは再発する?

ミノキシジルには毛根(毛髪の発生源で皮膚に埋もれている毛の部分)の血流を改善させる働きがありますが、効果は継続的に使用している間だけ得られることが一般的です。

使用を中止すると、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン:男性ホルモンの一種)が毛根に再び作用し、また薄毛が進行し始めます。薬剤への依存度が高まっている毛根は、急な中止によって通常以上にダメージを受けやすい状態となるため、使用開始前よりも薄毛が悪化するケースもあります。

ミノキシジルは、基本的に一度開始したら継続的な使用が必要な薬剤です。使用の中止を検討したい場合は、自己判断による急な中止を避け、必ず医師に相談して適切な方法を検討しましょう。

AGA再発を防ぎながらミノキシジルをやめる方法はある?

ミノキシジルの効果を維持させながら中止するためには、段階的な減量と代替治療の組み合わせが効果的です。ミノキシジルの緩やかな減量とともに有効な代替治療を組み合わせていくことが、脱毛の再発をできる限り抑え、ミノキシジルを中止できる状態にします。

ミノキシジルを中止する際は、使用頻度を1日2回から1日1回に減らすなど、徐々に量を調整していきます。代替治療としては、プロペシア(主成分:フィナステリド)ザガーロ(主成分:デュタステリド)などの内服薬を使用することが多いです。これらのAGA治療薬もDHTの産生を抑制し、AGAの進行を防ぐ作用があります。

フィナステリドはガイドラインでも推奨度Aとされ、高い水準の根拠が示されているのが特徴です。また、医薬品の使用以外の代替治療として、低出力レーザー治療(LED・低出力レーザー照射)も推奨度Bの治療法として認められています。

ミノキシジルの中止による脱毛の再発を防ぐには、減量の開始から新たな代替治療への移行まで、医師の指導にしたがって計画的に進めましょう。とくに既存のAGAが重症な場合は、より慎重な治療計画が必要です。

参照:日本皮膚科学会ガイドライン|男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

ミノキシジルをやめた後のAGA対策

ミノキシジルの使用を中止した後も、フィナステリドやデュタステリド、低出力レーザー治療などのAGA対策を継続すれば、薄毛の進行を抑制できます。

フィナステリドやデュタステリドはDHTの産生を抑える作用があり、抜け毛の予防に効果を発揮します。低出力レーザー治療は、特定の波長のレーザーで毛母細胞(毛根の一部分にある新しい毛髪を作り出す細胞)を活性化させる治療法で、副作用リスクが低いことが特徴です

ミノキシジルをやめた後は、医師による定期的な診察も欠かせません。抜け毛の量や毛包(毛髪を取り囲む袋状の組織)の状態を継続的に観察することで変化があるか評価し、必要に応じて適切な対応をしていきます。

ミノキシジルの基礎知識

ミノキシジルは、AGAの治療薬として広く使用されている医薬品です。外用薬と内服薬の2種類があり、それぞれ特徴的な効果と副作用があります。

治療を始める前に、期待できる効果と副作用について理解しておきましょう。

ミノキシジルに期待できる効果

ミノキシジルを使用することで期待できる効果は、大きくわけて以下の2点です。

  • 血流の改善と毛包の活性化
  • ヘアサイクルの正常化と毛細血管の増加

ミノキシジルは血管を拡張し、頭皮の血流を改善することで毛乳頭細胞(毛母細胞の増殖と分化を促す細胞)に栄養や酸素を供給し、発毛を促進します。

さらに、AGA(男性型脱毛症)により短縮されたヘアサイクルを延長させ、正常な状態に戻す効果があります。髪の成長に必要な毛包の毛細血管を増やす作用もあるのが特徴です。

ミノキシジルの効果を維持させるためには継続的な使用が必要です。自己判断で中断すると効果が減少するため、正しく使用しましょう。

詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみてください。

ミノキシジル服用時の注意するべき副作用

ミノキシジルは、内服薬と外用薬で異なる副作用に注意が必要です。

内服薬の副作用は、血圧の低下などが主な症状です。めまいや動悸、息切れといった症状が現れることもあるため、心臓疾患や血圧に問題がある方は注意しましょう。体の異なる部位で毛が濃くなる「多毛症」も報告されています。外用薬のの副作用は、かゆみや赤み、炎症などの皮膚トラブルがありますが、使用頻度の調整や製品の変更で改善可能です。

これらの副作用は、多くの場合、ミノキシジルの服用を中止することで改善します。ただし、中止のタイミングは医師と相談しながら段階的に減量しましょう。

特に内服薬を使用する場合は、心臓への負担や長期使用による影響を考慮し、定期的な健康チェックを受けることが重要です。副作用が気になる場合は、早めに医師に相談しましょう。

詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみてください。

参照:厚生労働省|ミノキシジルのリスク区分について

まとめ

ミノキシジルは血流改善によってAGAに高い効果を示す治療薬ですが、効果は継続使用中のみ得られる一時的なものです。

ミノキシジルの使用中止後はDHTの作用により薄毛が再発する可能性が高く、薬剤への依存度が高まった毛根は通常以上にダメージを受けやすい状態となります。

ミノキシジルを中止する場合は、段階的な減量と代替治療の組み合わせが効果的です。フィナステリドやザガーロなどの内服薬、低出力レーザー治療が代替治療として推奨されています。

AGA治療に取り組む場合は、医師の指導のもと計画的に治療を進めましょう。

【参考文献】

日本皮膚科学会ガイドライン|男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

厚生労働省|ミノキシジルのリスク区分について

厚生労働省|医薬品安全性情報

公益社団法人 日本薬理学会|ミノキシジルの発毛作用について

順天堂医学|ミノキシジルの発毛効果について