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2025.04.14

クラミジアの潜伏期間 | 代表的な症状や感染経路を詳しく解説

クラミジアは性行為をしてからどのくらいの潜伏期間を経て発症するのでしょうか?クラミジアは発症後も無症状の場合が多く、感染に気づきにくい性病ですが、潜伏期間や主な症状がある程度決まっています。

この記事では、クラミジアの潜伏期間や代表的な症状、感染経路について解説します。

クラミジアになる原因

クラミジアの主な原因は、感染者からの性感染です。原因菌である「クラミジア・トラコマチス」は、性器を介した性行為だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスによっても感染します。特に注意すべきなのは、クラミジアは自覚症状が乏しいため、感染者が気づかないまま他者に感染させてしまうケースが多いことです。また、クラミジアは淋病や梅毒などのほかの性感染症と同時に感染することもあるため、日常的な予防と定期的な検査が重要になります。

クラミジアの潜伏期間はどのくらい?

クラミジアの潜伏期間は1〜3週間で、個人によって異なります。ほかの性感染症と比較すると、淋病の場合2〜7日であるため、それよりも長い傾向にあります。男女ともに潜伏期間が長く、無症状で進行するケースが多いため、感染に気づきにくいのが特徴です。

一度感染したクラミジアを完治させるには、適切な抗生物質の服用が不可欠です。そのため、適切な検査を受けないとクラミジアに感染したことに気づかず、何年も潜伏することになります。

クラミジアは潜伏期間中でもうつる?

クラミジアは潜伏期間中であっても他者に感染する可能性があります。クラミジアは感染力が高く、1回の性行為で3〜5割の確率で感染すると言われています。日常的にコンドームを使用することで感染リスクが軽減しますが、完全に防ぐことは難しいです。予防するためには不特定多数の性行為を避けること、定期的に検査を受けることも心がけ、早期発見と治療につなげましょう。

クラミジアの代表的な症状

クラミジアの症状は男性と女性によって大きく異なりますが、どちらの場合も放置すると不妊症状につながるリスクがあります。詳しく見ていきましょう。

男性に見られる症状

男性のクラミジアの症状は主に尿道炎の症状で、排尿時の痛みと尿道口からの膿の分泌が見られます。膿は水っぽくさらさらとしており、比較的量が少ないのが特徴です。しかし、大半は自覚症状がなく、感染に気づかないケースも多いです。

感染したまま放置すると、睾丸の後ろにある精巣上体に炎症が起こる(精巣上体炎)可能性があります。精巣上体は精子を成熟させる重要な器官であり、炎症が起こると隣接する精管(精子の通り道)にも影響を及ぼすことがあります。精管が塞がれて精子の移動がさまたげられると、精子の数や運動率が低下したり、無精子症(精液中に精子がない状態)になったりして、最悪の場合、不妊症にもなるのです。

女性に見られる症状

女性のクラミジアでは、子宮頸管炎(子宮から膣につながる部分に起こる炎症)が主な症状として現れます。これにより、不正出血やおりものの増加、性交痛などが見られることがあります。しかし、男性と同様で自覚症状がないことがほとんどで、感染に気づかず放置されるケースが多いです。

感染が進行すると、腹膜や肝臓などの臓器に炎症などを引き起こし、強い腹痛が生じる場合があります。さらに進行すると、炎症が子宮内膜や卵管に広がり、不妊症や子宮外妊娠(受精卵が卵管などの場所に着床してしまう病気)の原因になることがあります。子宮内膜炎では受精卵の着床が難しくなり、卵管炎では卵子や受精卵の通過がさまたげられ、妊娠に深刻な影響を及ぼすリスクが高まるわけです。

また、のどに感染した場合は症状がほとんど出現しませんが、咽頭炎によってのどの痛みや発熱が起こることもあります。

クラミジアの感染経路はどこから?

クラミジアの感染経路として、以下が挙げられます。

  • 性器を介した性行為
  • 口を介したオーラルセックス
  • 肛門を介したアナルセックス
  • 出産時の産道を介した新生児への感染
  • 感染者の分泌物が目に入ることによる感染

感染者の分泌物が目に入ることで結膜炎を引き起こす場合や、出産時に産道を通じて母子感染するケースなどもありますが、性行為以外でクラミジアに感染することはまれです。クラミジア・トラコマチスは生命力が弱いため、粘膜同士の直接的な接触がない限り感染しません。プールや温泉施設などで感染するリスクは、ほとんどないと言っていいでしょう。

しかし、クラミジアは感染すると自覚症状が薄く気づきにくいほか、不妊症などの深刻な状態におちいる可能性があるため、日頃から予防策を徹底することが重要です。疑わしい症状が見られたら、早めに受診することも心がけましょう。

また、思い当たる感染機会がない場合でも感染していることがあります。ブライダルチェックなどでクラミジアを診断され「旦那としかしていないのに…」と悩んでいる方はぜひこちらもご覧ください。

まとめ

クラミジアの潜伏期間は性行為をしてから1〜3週間で、ほかの性感染症よりも長い傾向にあります。無症状で経過することが多く感染に気づかないこともありますが、潜伏期間中でも他者に移すことがあるため注意が必要です。感染に気づかないまま放置しておくと不妊症などの深刻な状態につながるリスクもあります。そのため、クラミジアの感染や症状の悪化を避けるために、日頃から予防策を徹底し、定期的な検査を受けましょう。

デジタルクリニックのオンライン診療では、性器クラミジアと性器淋菌を調べることができる性感染症の検査キットを提供しております。オンライン診療で医師の診断を受けた後、最短翌日でお届けすることが可能です。検査結果が陽性だった場合は、場合に応じて抗生物質を処方することも可能ですので、クラミジアの感染が心配な方はぜひご相談ください。

参考文献

NIID国立感染症研究所「性器クラミジア感染症の発生動向、2021年」

STD研究所「クラミジアの解説」

東京都感染症情報センター「性器クラミジア感染症」

一般社団法人 日本性感染症学会「日本性感染症学会誌 性感染症 診断・治療ガイドライン2016」

日本泌尿器科学会「尿道口から膿が出る」