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2025.05.02
当記事はデジタルクリニックグループ医師による監修のもと、正確な情報提供に努めています。
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デリケートゾーンなどのカンジダの症状で悩んでいる方はいませんか?カンジダは誰にでも発症する可能性がある疾患で、再発を繰り返すケースもよく見られますが、適切な治療や規則正しい生活習慣を心がけることで完治できます。
この記事ではカンジダの治療方法のほか、検査方法や予防方法、治療時の注意点などについて解説します。
目次
カンジダの治療では、主に抗真菌薬が使用されます。カンジダは、体内の常在菌である「カンジダ菌」が異常に増殖することで発症する感染症です。風邪や妊娠、抗生物質の利用、糖尿病、がん治療などが原因で免疫機能が低下したときに発症することが多いです。性器カンジダ症や口腔カンジダ症、皮膚カンジダ症などがあり、発症した部位にかゆみや痛み、発疹などが生じます。
カンジダの治療で用いられるのは、フルコナゾールやクロトリマゾールなどの抗真菌薬の内服薬や軟膏、錠剤です。処方された抗真菌薬を医師の指示どおりに使用することで、完治が期待できます。
カンジダの検査でおこなうのは、問診や視診、検鏡法(顕微鏡を使用して菌を特定する検査)、培養検査などです。検鏡法や培養検査では、検体からカンジダ菌の有無を確認しますが、結果がでるまで1週間ほどかかります。
カンジダは視診で特徴的な症状が確認でき、採取した病変部位からカンジダ菌が検出されることで確定診断になります。男性のカンジダでは尿検査もおこなうことが多いです。
膣カンジダの治療では、主に抗真菌薬の膣錠やクリーム剤を6日分ほど処方されます。膣カンジダ症は膣内や外陰部に強いかゆみや、酒粕やヨーグルトのようなおりものがでるのが特徴で、女性であれば誰にでも発症することのある身近な病気です。初めて発症した場合や症状が重い場合は、婦人科のあるクリニックや病院を受診し、医師の診察を受けることが重要になります。
再発した場合は、ドラッグストアなどで購入できる市販薬での自己治療も可能です。しかし、何度も再発を繰り返したり、症状が長引いたりする場合は、再び医師の診察を受けることが推奨されます。症状が慢性化し、膣錠やクリーム剤で十分な治癒に至らない場合は、内服薬が処方されることもあります。
膣カンジダの検査は、主に以下の方法でおこなわれます。
これらの検査により、トリコモナス膣炎や細菌性膣炎などの他の性器感染症との鑑別もおこないます。カンジダ菌の検出には約1週間程度かかります。
膣カンジダの治療期間は6日ほどかかります。口腔カンジダでは7〜14日ほど、食道カンジダでは14〜21日ほどです。しかし、症状の程度によっては、より治療期間が長引く可能性もあります。カンジダは、医師から処方された抗真菌薬を指示どおりに毎日使用することで、完治が期待できます。
特に膣カンジダでは治療開始2〜3日で症状が改善し始めることがありますが、これは完治ではありません。カンジダを完治させて再発を防ぐためには、必ず指定された期間、治療を継続することが重要です。
カンジダの治療中は、以下の注意点を守ることが重要です。
抗真菌薬の使用中、症状が落ち着いたからといって勘違いして中断すると、再発のリスクが高まります。カンジダの治療は、医師の指示どおりに治療期間を完了することが不可欠です。
カンジダの治療には、治療薬の使用だけでなく、生活習慣の改善も重要です。栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけ、ストレスを軽減する生活を心がけることで免疫機能を維持できます。特に膣カンジダの場合は、通気性の良い下着を着用し、おりものシートを適宜交換することが大切です。カンジダ菌は高温多湿で増殖しやすい特徴があるため、これらの対策が効果的です。
カンジダの治療中は性行為を控えることが推奨されます。性行為によってパートナーにカンジダ菌を移す可能性があるだけでなく、症状が悪化する可能性もあります。性行為はカンジダが完治するまで控えてください。
これらの注意点を守ることで、効果的な治療につながります。カンジダ菌を治すためには、症状が完全に消失するまで治療を継続し、不安がある場合は医師に相談することが大切です。
カンジダの予防方法として、上述した日常生活の改善を日頃から心がけましょう。糖質を避けた食事を意識することや、ヨーグルトなどを摂取して体内の乳酸菌を増やすことも予防につながる可能性があります。感染者との性行為は、性感染が起こることがあるため必ず避けてください。
口腔カンジダの予防には、口腔内を清潔に保つことも必要です。毎食後や就寝前の歯磨き、定期的な歯科検診の受診などを心がけましょう。口の中の乾燥を防ぐため、十分な水分摂取や保湿ケアをおこなうことも重要です。
カンジダは軽症であれば、自浄作用(自ら症状を治す能力)によって数日で自然治癒することもありますが、症状が強かったり、慢性化していたりする場合は自然治癒が期待できません。放置すると尿路や食道、肺などにもカンジダ菌が広がる恐れがあるため、症状が気になる場合はできるだけ早く医療機関を受診するほうが良いでしょう。
また、膣カンジダの症状は、月経周期によって一時的に症状が和らぐケースもあるため、自然治癒したと勘違いしやすいです。トリコモナス膣炎や細菌性膣炎などとも似ているため、自己判断で放置するとこれらの疾患を見逃す可能性も高まります。
カンジダの自然治癒についてはこちらでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
カンジダの治療では主に抗真菌薬が使用され、指示どおりに使用することで完治が期待できます。治療中は自己判断で投薬を中止しないことや、生活習慣の改善を心がけることも重要です。
カンジダは再発しやすい病気ですが、完治した後も予防方法に取り組むことで、症状が慢性化するのを防げます。少しでも気になる症状がある場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
(参考1)一般社団法人 日本性感染症学会「性器カンジダ症」
(参考2)東京都保健医療局「性器カンジダ症」
(参考3)北海道HIV/AIDS情報「5−2カンジダ症」
(参考4)公益社団法人 日本皮膚科学会「日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン 2019」
(参考5)NIID国立感染症研究所「国内でよくみられる侵襲性真菌症〜カンジダ症〜」
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