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2025.04.12

腋臭症(ワキガ)はどんな匂いがする?匂いの原因や対策、治療方法を解説

汗ばむ季節になると、気になるのが体臭です。「自分がワキガか心配……」「ワキガの匂いって、具体的にはどんな匂いなんだろう」と気になっている方もいるかもしれません。

この記事では、ワキガの匂いとその原因、効果的な対策などについて解説します。

腋臭症(ワキガ)ってどんな匂い?

ワキガの匂いは、主に以下のような匂いと表現されています(参考1)。

  • ミルクのような匂い
  • 酸っぱい匂い
  • スパイスのような匂い
  • カビのような匂い
  • 蒸し肉のような匂い

他にも硫黄のような匂いや金属(鉄)のような匂い、生乾きの匂いなどと表現されることがあります。

なお、ワキガの匂いは男女間で傾向が異なるようです。「現代日本人女性の腋臭特性とその考察」によると、女性では「ミルクのような匂い」が多くを占めていますが、男性では「ミルクのような匂い」に加え「酸っぱい匂い」や「スパイスのような匂い」の割合が高くなっていると報告されています(参考1)。

腋臭症(ワキガ)の匂いの原因は?

ワキガの匂いの原因は、汗腺と呼ばれる器官からの分泌物、つまり汗です。全身に分布する汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類がありますが、脇の下にはアポクリン腺が多く存在しています。

このアポクリン腺から分泌される汗には、たんぱく質や脂質といった匂いのもととなりやすい物質が多く含まれています。

この汗に含まれる匂いのもととなる成分や皮脂が、皮膚に存在している細菌によって分解される際に、悪臭が発生するのです。

アポクリン汗腺が大きい方や数が多い方、働き活発な方はワキガになりやすい傾向があるほか、遺伝によって発症することもあります(参考2)。

腋臭症(ワキガ)が自分では気づきにくい理由

自身のワキガの匂いに、気づかないケースが多く見られます。その理由はいくつか考えられますが、まず挙げられるのは「ワキガの匂い」への慣れです。

同じ匂いを長く嗅ぎ続けていると、その匂いを感じにくくなる現象が起こります(参考3)。この匂いへの慣れによって、自身のワキガの匂いに気づきにくくなってしまうのです。

鼻炎や加齢などによって匂いを感じにくくなっているケースも考えられますが、ワキガの匂いに慣れてしまうことが主な理由といえるでしょう。

腋臭症(ワキガ)の対策方法

体質や遺伝的要因によっても異なりますが、以下のような日々のケアでワキガの匂いを軽減できる可能性があります。

  • ワキガ対策に有効な成分を配合した制汗剤やデオドラント製品の活用
  • 汗をかいたらこまめに拭き取る
  • 通気性や吸水性の良い素材の衣類を選ぶ
  • わき毛を処理する

また、肉(赤身肉)を多く食べる食生活を送っている場合は、摂取を控えることで匂いの軽減に役立つ可能性があると報告されています(参考4)。

ただし、効果的にワキガの臭いを抑えたいと考えるなら医師の診察を受けることが重要です。医療機関で行われるワキガの治療方法については、下記で解説します。

腋臭症(ワキガ)の治療方法

ワキガは病院やクリニックでの治療が可能です。医療機関では、多汗症の治療薬である塩化アルミニウム液(塗り薬)をはじめ、ボトックス注射や外科手術など、症状の程度に応じてさまざまな治療法が提供されています。(参考4)。

外科手術では、アポクリン汗腺を除去する手術が検討されます。保険適応となる皮下剪除(せんじょ)法(皮弁法)が第一選択肢となりますが、他の方法もあります。医師と相談して最適な方法を選択しましょう。

まとめ

ワキガ(腋臭症)の匂いは、ミルクのような匂いや酸っぱい匂い、スパイスのような匂いなどに例えられます。

セルフケアでもある程度の匂いの軽減が可能ですが、原因を知り適切な治療を受けたいと考える場合は、クリニックの受診も検討してみてください。一人で悩まずに専門医に相談することで、早めの解決を目指せる可能性が高まるでしょう。

忙しくて受診する時間が取れない、ワキガ治療を他人に知られたくない方は、オンライン診療も一つの選択肢です。オンライン診療のデジタルクリニックグループなら、いつでもチャットで相談できます。ご希望の方は、以下からご予約ください。

参考文献

(参考1)Characteristics of Axillary Odor in the Modern Japanese Female|Journal of Society of Cosmetic Chemists of Japan.Vol.51(2017)Issue 2 p147-152

(参考2)皮膚科Q&A|汗の病気―多汗症と無汗症―|Q5 腋臭症(ワキガ)はどんな病気ですか?|公益社団法人日本皮膚科学会

(参考3)嗅覚受容体の脱感作とにおいへの順応|公益社団法人におい・かおり環境学会誌 36巻3号 2005 p132-134

(参考4)第Ⅱ編 腋臭症|体幹・四肢疾患|形成外科診療ガイドライン|日本形成外科学会、日本創傷外科学会、日本頭蓋骨顔面外科学会