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2025.03.31

咳が止まらないのは肺炎クラミジア?症状や治療方法を詳しく解説

肺炎クラミジアは性病?

肺炎クラミジアは性病ではありません。(参考1)

性病とは、性交渉や性的接触などの性行為によって感染する可能性のある病気のことを言います。(参考2)一方で、クラミジア肺炎は咳やくしゃみなどによる飛沫感染で拡大するもので、肺炎クラミジアは性病とは言えません。

また、世間一般に性病として扱われるクラミジアの病原菌はクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)ですが、クラミジア肺炎の病原菌はクラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)であり、感染経路や感染部位も異なります。しかし、新生児が発症するクラミジアによる肺炎は、母親の参道で感染するクラミジア・トラコマチスによるものです。こちらは病原菌は性感染症のものと同じですが、性行為による感染ではないため、性病とは言えません。

肺炎クラミジアの症状

肺炎クラミジアの症状は、上気道炎気管支炎、喀痰など様々な呼吸器疾患が挙げられます。加えて、潜伏期間は3~4週間で、無症状のまま自然治癒することもあるようです。初期の症状に高熱が現れる場合は少ないです。(参考6)

新生児、乳児が発症する、クラミジア・トラコマチスによる肺炎クラミジアの症状は呼吸時に音がする、たんや喀血を伴う咳が出ることなどの呼吸器の疾患に加え、封入体結膜炎などの目の疾患があるようです。(参考1)(参考4)

肺炎クラミジアの感染経路

クラミジア・ニューモニエの感染経路は先述のように咳やくしゃみなどによる人から人への飛沫感染です。

クラミジア・トラコマチスの感染経路は、クラミジア子宮頸管炎を持つ母親から分娩時に産道感染するケースもあるようです。この時新生児の発症は3~20%という報告があります。(参考3)

肺炎クラミジアの治療方法

肺炎クラミジアに対しては 抗生物質が処方されることが多いようです。具体的にはマクロライド系や、テトラサイクリン系の抗生物質となります。

ここで、テトラサイクリン系の抗生物質は成長期の小児に投与すると葉が黄色くなったり、骨の成長に障害が出るなどの副作用が生じる危険性があります。そのため、小児への投与はマクロライド系になることが多いようです。(参考5)投与は10日から2週間と長めの投与が望ましいです。また、激しい咳には鎮咳剤を投与することもあります。(参考3)

肺炎クラミジア予防方法

肺炎クラミジアには手洗いやマスクなどの、他の飛沫感染による感染症と同様の対策により予防することができます。免疫力を高めておくために、健康的な生活習慣を心掛けることも大切です。また、新生児や乳児の産道感染に対しては、妊婦の感染を早期に発見し、治療を行うことで感染を予防することができます。(参考1)

国内では妊婦検診でクラミジア感染の有無を確認することが多く、妊娠中に治療が行えます。また、不特定多数との無防備な性交渉を避けることが根本的な予防となります。

まとめ

肺炎クラミジアは、クラミジア・ニューモニエや、クラミジア・トラコマチスによる呼吸器感染症で、飛沫感染により広がり、性病ではありませんでした。治療には主に抗生物質が使用されます。飛沫感染をするクラミジア・ニューモニエの予防には手洗いやマスク、健康管理が重要です。参道感染をするクラミジア・トラコマチスの予防には、妊婦の検査と治療が予防になります。

参考文献

(参考1)東京都感染症情報センター クラミジア肺炎

(参考2)性病検査.COM|性感染症の匿名検査・治療を紹介 性病とはどんな病気?種類や感染経路などの基礎知識まとめ

(参考3)国立感染症研究所 クラミジア肺炎とは

(参考4)MELEY クラミジア・トラコマティス肺炎

(参考5)MedicalNote肺炎クラミジア感染症

(参考6)ファストドクター クラミジア・ニューモニエ肺炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】