fbpx

2023.06.22

肌のターンオーバーについて

ターンオーバーとは

皮膚は内側から皮下組織・真皮・表皮の3つに大きく分類されます。このうちターンオーバーに関係するのは「表皮」の部分です。表皮はさらに内側から「基底層(きていそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「角質層(かくしつそう)」と呼ばれ、それぞれ役割を果たしています。角質層は、角質細胞や角層とも呼ばれます。表皮を形成するケラチノサイト(角化細胞)が基底層で作られ、皮膚は新しくなります。

その肌の生まれ変わり(新陳代謝)のことをターンオーバーといいます。健康なお肌の場合、約28日で生まれ変わると言われてます。まず、表皮の一番奥にある基底層で増殖することから始まります。ケラチノサイトが増殖すると徐々に皮膚の表面へ押し上げられ、自然とアカ(古い角質)となって剥がれ落ちます。

皮膚はターンオーバーを繰り返すことでバリア機能が働きます。ちり・ホコリ等の外的刺激から肌を守ったり、肌内の水分蒸発を防ぐことでみずみずしくハリのある肌を守ってくれています。なのでターンオーバー乱れる(遅くなる)と本来アカとなって剥がれるものが古い角質となり溜まっていってしまいます。

それにより乾燥・シワ・シミ(メラニンがたまりやすい)等のお悩みがでやすくなります。シミやニキビ跡の原因となるメラニンも、ターンオーバーが遅くなると排出されずに、古い細胞とともに蓄積されるからです。これが繰り返されると、色素沈着が起こり、シミやニキビ跡の原因になります。はがれ落ちるべき皮膚が角質層に蓄積することで、くすみの原因となります。ターンオーバーが乱れることで肌の透明感も失われます。角質層が厚い肌は光を反射しづらく、老けた印象に繋がっていきます。

ターンオーバーが乱れる原因

ターンオーバーが乱れる原因は主に3つ。

・加齢

 年齢を重ねる毎に身体の働きも悪くなるように肌の働きも悪くなります。特にケラチノサイト増殖がしにくくなると、必然的にターンオーバーも遅くなります。

・紫外線

 紫外線はターンオーバーを乱してしまうため、紫外線が特に強い夏ももちろんですが比較的低い秋冬等通年を通して日やけ止めはつけましょう。紫外線がハリを出す組織にも悪さをするためエイジングがでやすくなります。

・内的ストレス

 寝不足や栄養不足(アミノ酸やミネラル、ビタミン等)、環境の変化等によるストレス(近年のマスク生活も考えられます)によっても起こるため内服も効果的です。 その他にも便秘によっても引き起こされます。腸内環境が悪化すると、老廃物などの有害物質が血液中に溶け出し全身へ巡ります。肌はその有害物質を、汗や皮脂と一緒に毛穴などから体外へ排出するのに手いっぱいになり、本来の役割である肌のターンオーバー機能が低下し、肌荒れにつながります。

このように様々な要因でターンオーバーは乱れてしまい、皮膚の部分によってもリズムが乱れているため、原因を探ることも大切です。

医療によってターンオーバーを整える方法

上記にもお伝えしたように生活習慣や食事に気をつけていても、体質やすぐには変えられない環境で肌荒れ・老化を感じることが多々あるかと思います。その時は、医療の力で効率よく解決していきましょう。

これから内服薬と外用薬がありますが、オンライン診療でも取り入れやすい内服薬をご紹介します。

《内服薬》不足しがちなビタミン剤、L―システイン(アミノ酸の一種)等を併用することが大事。

・シナール:ビタミンCとビタミンB5 が配合されており、ターンオーバー(新陳代謝)を正常化し、ニキビの予防と改善の効果が期待できるお薬です。主成分であるアスコルビン酸(ビタミン C) はコラーゲンの生成を促進し、肌へのダメージの原因となる活性酸素を抑制します。「グルタチオン」の産生促進にも重要な役割を担っており、皮膚や粘膜を美しく正常に保つ効果があります。

・ハイチオール:ビタミンCと同様に身体にとって重要な抗酸化物質です。色素沈着の原因であるメラニン色素産生を抑制し、不規則な生活や紫外線からの酸化ストレスから皮膚を守ります。

・ユベラ:トコフェロール酢酸エステル (ビタミン E)は、身体の血流を改善し皮膚の新陳代謝を高めることで、お肌のターンオーバー(新陳代謝)を正常化し、色素沈着やシミ、そばかすを改善します。

日頃から食事や運動等の生活に気をつけていても、美肌のための十分な栄養を取ることは難しいです。手軽に始められる内服で美肌を手に入れましょう。